警察庁が27日にまとめたところによると、昨年1~12月の万引き認知件数は148,375件(前年比1%減)だったことが分かった。万引きで検挙された高齢者は65歳以上の年齢層に区切った統計を取り始めた86年に4,918人だったが、90年以降は毎年のように増え続け、99年に1万人を超え、04年には2万人を突破し、昨年は2万7362人と増え26.1%に達したことが分かった。これは統計を取り始めた86年以降で最多。
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少年(14~19歳)が占める割合は00年は42.5%だったが、減少傾向が続き昨年は27.1%になっている。警察庁によると、換金目的で書籍やCD、DVDを万引きするケースが目立つ少年に比べ、高齢者は食料品や衣類、化粧品の万引きが目立つという。同庁は「経済的な困窮が背景にあるのではないか」と分析している。
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刑法犯全体の認知件数が減少しているため、万引きの占める割合は00年の2倍以上にあたる9.4%で、統計が残る71年以降過去最高になっている。
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万引きの被害額は31億5,546万円で前年比9.6%減だった。同庁は「高齢者の犯行動機をみると経済苦が目立っており、実際に食料品の万引きが多い」としている。
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