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岡山県警・矢掛署が犯罪予防で地域FAXネットワークの運用開始

岡山県警・矢掛署は17日、住民と警察がFAXで連絡を取り合い、地域の防犯意識を高めようと管内の矢掛、美星両町を対象にした「地域FAXネットワーク」の運用を始めた。岡山県内では児島暑に次いで2例目。空き巣狙いや、幼児に対する不審者の声かけ・連れ去り事案などが全国で多発する中、地域ぐるみで取り組む犯罪予防策として期待されている。
FAXでやり取りする情報は、矢掛署からは不審者の情報提供呼びかけや、鍵かけの徹底など防犯の呼びかけ。住民からはこれに答える情報提供などのほか、警察に対する意見や苦情、困り事相談など。同署からFAXを受信するのは、交番連絡協議会員や自治会長、公民館など計45ヶ所で、受信文書は町内会ごとに回覧板と同じように住民に回す。少年警察協助員などに呼びかけて受信者を増やし、ネットワークの充実を図る。
この日午前10時から運用が始まり、同署から交番連絡協議会員の矢掛町矢掛、理容店経営、吉原公三さん宅に「不審な人や車を見かけたらお知らせください」などと書かれたFAXが送信された。
吉原さんは胡町自治会長の同所、自転車修理業、松枝忠昌さんにFAX用紙を届け、さらに松枝さんから各分会長を通じ各戸に回覧した。松枝さんは「お年寄りが多い地域なので、防犯情報に限らず、お年寄りがはいかいで姿が見えなくなった時なども、情報を流して早期解決ができるのでは」と期待している。
同ネットワークは、秋山吉由・同署次長が児島署地域課長として勤務していた01年11月に、自ら立案し導入した。児島署では、01年の犯罪認知件数1,196件が、02年は1,075件と約1割減少した。住民らの街頭防犯活動の効果もあり、特に自転車盗などの窃盗件数が大幅に減少したという。
矢掛署の課題は、45ヶ所に送信するだけで約1時間40分を要し、各戸の回覧にはさらに時間がかかること。秋山次長は「情報提供先を増やし、いずれは児島署のようにファクスの同時送信を実現したい。地域住民の参加を今後も広く呼びかけたい」と話している。


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