ロシア極東サハリン州のニュースサイト「サハリン・インフォ」は27日に、ロシアのメドベージェフ大統領は今月29日、北方領土の択捉島と国後島を訪れることを計画していると伝えていたが、ロシア大統領府は29日夜、極東カムチャツカ地方に立ち寄っていた今回の訪問が「ほぼ終わった」と述べ、モスクワへの帰路に就いたことを明らかにした。今回の北方領土訪問は見送られた形となった。
|
モスクワの情報筋も30日、大統領機がすでにモスクワに到着したとしている。北方領土への経由地となるサハリン州都のユジノサハリンスクでは、地元情報筋によると、昨日までの準備態勢は30日には解除されたという。
|
大統領は29日、飛行が難しい悪天候に触れつつ「近いうちに必ず行く」と記者団に明言した。日本政府は「両国関係に重大な支障が生じる」と警告していた。ロシア側が日本側の意向を考慮したのかどうかは定かではない。大統領は11月の横浜でのアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席する機会に極東方面を訪問する可能性がある。
|