富山県警のOBで組織する県警友会は、会員の中から「地域安全活動員」をボランティアで募り、来年4月に活動を開始する方向で検討に入った。警察官OBが全県的な組織で犯罪抑止活動に乗り出すのは初めてとなる。当面、県内在住の100人程度を募集することにしており、犯罪の増加傾向に歯止めをかけるため対策を講じる県警に心強い味方が来春にも登場する。 |
富山県内の今年に入っての刑法犯認知件数は、10月末現在で約12,700件で、10年前と比較して2倍近くになる。また、強盗事件の発生件数は過去30年間で最多となった昨年の21件を上回る22件となり、犯罪抑止が富山県警の重要課題となっている。 |
外国人犯罪をはじめとする犯罪の組織化や凶悪化、侵入盗など身近な犯罪の増加に警察官の人員が追いつかないのが現状との指摘もあり、富山県内17署に支部を持ち、県警OB約1,000人が在籍する警友会が支援に乗り出すことになった。 |
地域安全活動員はそろいの腕章を着用し、街頭パトロールや青少年に対する声掛けなど街頭犯罪の抑止活動を展開するほか、地域安全や交通安全運動など各種行事への参加や犯罪被害者の相談窓口、交番相談員としての活動も予定している。 |
富山県内では富山北署が今年10月に警友会富山北支部の役員らで「シルバーポリス隊」を結成してパトロール活動に乗り出している。また、同隊は「ご意見番」として、同署幹部との月1回の定例懇談会も開催している。 |