名古屋地裁(伊藤納裁判官)で20日、コンビニエンスストアの売上金を盗んだとして窃盗罪に問われた愛知県甚目寺町の配送会社従業員の男性(26)に対する判決があり、伊藤納裁判官は無罪(求刑・懲役2年)を言い渡した。
|
男性は、08年11月、同町のコンビニでアルバイト勤務中、2回にわたって売上金計9万円をレジから盗んだとして逮捕、起訴されたが一貫して否認していた。
|
店には監視カメラが設置されていて、売上金を入金して保管する金庫の前で男性がしゃがみ込む姿が記録されていた。検察側は「動作が不自然」などと主張したが、伊藤納裁判官は判決理由で、証拠とされた監視カメラの映像に男性の手の動きが写っておらず「証明力は乏しい」と指摘し、またコンビニの店長ら関係者の供述内容も「不自然で信用性に問題がある」とした。
|
「動作が不自然」と主張する検察側には、犯罪の着手時期の認識が欠けているという懸念がある。
|