講談社、小学館、集英社の3社が出版不況が深刻化するなか、消費者の間で定着した中古の書籍市場を取り込むため、印刷会社などと組んで、中古書籍の販売で最大手の「ブックオフコーポレーション」の株式の約30%を取得する方向で詰めの協議を進めていることがわかった。
|
講談社、小学館、集英社の3社は、印刷業界最大手の大日本印刷と、しにせの書店の丸善などと組んで中古書籍の販売チェーン、ブックオフの株式の約30%を、筆頭株主の日本政策投資銀行などから取得する方向で詰めの協議を進めている。
|
ブックオフは全国に約900店舗を展開し、中古書籍の市場拡大をリードしてきたが、新刊書籍の販売を伸ばしたい出版社や印刷業界などにとって収益を圧迫する存在となっていた。しかし、出版不況が深刻化するなか、講談社などはブックオフの株主となることで消費者に定着した中古市場を取り込むとともに、ブックオフの店舗網を販路として活用する狙いがあるものとみられる。
|
ブックオフは一昨年、不正経理問題が発覚して業績不振に陥り、日本政策投資銀行などが創業者から株式を買い取って筆頭株主となり経営の立て直しを進めている。
|