NTTデータは10日、国土交通省が推進する国際空港の高度IT化を先導する構想「e-エアポート構想」の一環として実施される成田空港におけるチェックイン手続きの電子化、自動化およびバイオメトリクス(生体識別情報)技術による本人認証の実証実験(e-チェックイン)に新東京国際空港公団、日本航空、全日本空輸とともに参加・協力することになったと発表した。 |
発表によると、実証実験の目的は、空港における各種の渡航手続に最新のIT(情報通信技術)とバイオメトリクス(生体認証)技術を活用することにより、航空の保安・セキュリティーを確保しつつ、空港を利用される旅客の利便性向上(搭乗手続きの簡素化、迅速化)を図る手法について検証する。実証実験の期間(予定)は、今年12月上旬~来年3月で、10月中旬以降、航空会社が実証実験に参加するモニターを募集するという。 |
実証実験の概要は、国際間での運用を見据えた運用にかかる検証で、バイオメトリクス情報を格納した搭乗券による、すり代わり防止などの検証する。実証実験後、モニターに協力したアンケートなどをもとに評価分析を行う。 |
NTTデータでは昨年5月以降、米国Imaging Automation社(http://www.imagingauto.com/)、アルテック社(http://www.altech.co.jp/)と共同で、SPT(注)を実現して行く上で重要な要素技術となるバイオメトリクス技術と偽造・変造防止機能付きパスポートリーダを融合した高度なセキュリティーソリューションの研究を進めている。今回、国土交通省により実施されるe-チェックイン実証実験で、NTTデータはこれまでの研究によって得られた成果およびノウハウを元に実際の運用面における検証を行う予定。 |
(注)SPT(Simplifying Passenger Travel)(http://www.simplifying-travel.org/)渡航に関わる諸手続きに関してITを活用して簡素化することを目的とした取組であり、例えば、航空旅客が一度の手続きにより渡航申請に必要とされる情報を出入国に関わる関係機関が即時に情報共有することで、渡航者がより早く、より効率的に一連の旅行手続きを済ませることを可能にする取組み。SPTの推進母体である国際協同体「SPTプロジェクト」は、IATA(国際航空運送協会)を事務局として各国政府機関、空港管理者、航空輸送事業者、ITベンダなどで構成されている。 |