森法相は5日の閣議後記者会見で、外国人の入国審査にあたって法務省が07年11月に導入した最新の生体認証(バイオ)審査をくぐり抜け強制退去処分を受けた韓国人の女(51)が不法に再入国していた問題で、「システムの改善とともに、人為的なミスを最小限に抑えるような基準を作るよう指示した」と述べ、運用方法やチェック体制を見直すことを明らかにした。
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これを受け法務省は、空港などの入国審査場で外国人の指紋をスキャナーで読み取ってバイオ審査をする際、指紋の画像が不鮮明な場合には指先に細工がされていないか確認するよう全国の入国管理局に指示する。この問題では、08年4月に不法に再入国した韓国人の女が同年8月、東京入国管理局に摘発された際、「特殊なテープを指にはって指紋を変造し、審査を通過した」などと供述していた。
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森法相は記者会見で、「科学技術は万能ではないので、あるレベルの技術ができれば、それを突破する者もやはりいる」と語る一方、「新しい試みなので試行錯誤中のところもあり、まだ十分に効果的な基準体系になっているとは思っていない。失敗や経験をふまえて効果的な体制を作っていきたい」とも述べた。
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