JR東海は、東海道新幹線の女性乗務員を対象に防犯用催涙スプレーの配布を始めた。勤務中は携帯を義務づける。今年春にJR東海道線の電車内でグリーン車専属の女性乗務員2人が暴行された事件を重視した措置。
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スプレーは手のひらサイズの市販品で、ボタンを押すと催涙効果のある唐辛子成分が飛び出す。今月中に女性乗務員計約200人に配り、その後、車内販売員や在来線の女性乗務員ら約1,300人にも配布していく。
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同社では女性車掌が誕生した99年から防犯ブザーを携帯させているが、東海道線の暴行事件では早朝の人気が少ない時間帯の個室トイレで犯行が行われた。
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「ブザーでは周囲が気づかない恐れもある。催涙スプレーを使えば、万一の際、自力で逃げられる」(新幹線鉄道事業本部)としている。
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東海道線を管轄するJR東日本は事件後、グリーン車の接客係に初めて男性を採用。10月から9人が深夜や早朝の列車に乗務している。
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