埼玉の県警来日外国人犯罪対策室は、来日外国人の検挙状況をまとめた。今年1~8月の来日外国人の検挙者数は629人で、昨年同期(506人)と比べ24%以上増加した。出入国管理法違反(不法残留)や売春防止法違反など特別法違反事件が急増した。同室などは9月から、来日外国人が多く住む川口市のJR西川口駅周辺での来日外国人の取り締まりを強化している。同室と川口署などは6日早朝、同駅周辺のマンションなど9ヶ所で、トルコ人9人、中国人8人など計29人を出入国管理法違反容疑などで検挙した。 |
同室によると、刑法犯の検挙者数は212人で昨年同期より19人減少している。来日外国人による事件の特徴は、複数で事件を起こすことが多いことで、日本人の検挙件数の3倍にあたる67.4%が複数犯で、うち3人以上が91.4%だった。事件の組織化の傾向は年々高まっているという。 |
また日本人が来日外国人と共謀し、不法滞在を助長する事件も増加している。4月には、日本人のヤミ金融関係者が多重債務者の日本人の住民票などを使って中国人にパスポートを作らせた有印私文書偽造などの疑いで逮捕された。5月には、さいたま市の行政書士が中国人グループ「蛇頭」幹部と共謀し、中国人に日本人女性と偽装結婚させ、在留期間を延長させたとして公正証書原本不実記載容疑などで逮捕されている。 |