沖縄県南風原町で登校中の小学生の女児らが男に連れ去られかけた未成年者略取未遂事件が発生するなど、今年に入って沖縄県内で子供たちを狙った強制わいせつ事件や声掛け事案が多発していることが、県警のまとめで6日、わかった。 8月末で強制わいせつ事件は前年同期比44・7%増の68件、声掛け事案が同61%増の29件と、それぞれ大幅に増加している。強制わいせつ事件は、過去5年間で最多だった2001年の81件を上回る勢いで増加しており、県警は「わいせつ犯は弱い子供を狙う。地域で子供たちを守ることが必要」と訴えている。 |
沖縄県警のまとめによると、8月末までの強制わいせつ発生件数は、前年同期より21件多い68件となっている。被害者の年齢は、未成年者が約7割を占めている。そのうち10歳未満の児童は全体の22%となり、低年齢の子供が狙われている。 |
犯行の時間は下校時の午後3時~同5時が10件と最も多く、地域別では那覇市が35件発生しトップで、次いで沖縄市と浦添市が7件と続いている。 |
また、声掛け事案は前年同期より11件多い29件が発生している。10歳未満が全体の64%を占めるなど、強制わいせつ事件同様、低年齢の児童が被害に遭っている。 |
地域別では名護市が12件と最も多く、「道を教えて」「小鳥が逃げたから一緒に探して」などと言葉巧みに子供たちに近付いてくるという。 |
沖縄県警の身近な犯罪抑止総合対策室は、人通りの多い明るい道を歩くことや、防犯ブザー・防犯笛の所持などの被害防止策を挙げ、「早期の通報が犯人の検挙につながる。被害に遭ったら、犯人の特徴を覚えて、すぐに通報するようにしてほしい」と呼び掛けている。 |