小学生の少女が渋谷で誘拐され監禁された事件などを受けて設置された東京都の有識者会議(座長=前田雅英・東京都立大教授)は3日、「子どもを犯罪に巻き込まないための方策」をまとめた。いわゆる「ブルセラショップ」について、かかわった少女たちの生活を狂わせている可能性を指摘し、今後、出店規制を検討することを提言した。 |
提言は、少女らが「ブルセラショップ」に下着などを売ることによって金を手にし、盛り場で深夜まで遊ぶ悪循環の中で犯罪に巻き込まれる危険性がある、と指摘し、街づくりの観点から、出店規制を検討することを示した。 |
また、風俗店などで働くことを勧誘する街頭の「スカウト」「キャッチ」の規制、子どもの深夜外出の防止などについても検討を促した。渋谷や新宿、池袋といった歓楽街には全国から少年や少女が集まってきている現状を踏まえ、都と警視庁は今後、条例制定も視野に検討を進める考えである。 |
提言は、少年による凶悪犯罪が続発していることを踏まえ、家庭裁判所の機能の強化にも言及している。子どもたちに反省を促し、社会への適応力をつけるため、家裁で処分を言い渡す際、ボランティア活動に参加させるようにすることを提案した。 |