福田首相と中国の胡錦濤国家主席は7日午前、首相官邸で約2時間会談し72年の国交正常化以来4番目となる共同文書「『戦略的互恵関係』の包括的推進に関する日中共同声明」に署名した。胡主席はチベット問題以後、国外で外国首脳と会談するのは初めて。
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声明では、両国首脳が毎年相手国を相互訪問することや環境分野や食の安全などでの協力をうたったが、東シナ海ガス田開発問題や中国製ギョーザ中毒事件といった懸案は会談で早期解決を確認するにとどまり具体的な道筋は明示できなかった。
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また、福田首相は北京五輪への出席について「まだ先だ。事情が許せば前向きに検討する。世界中から祝福される五輪になってほしい」と述べた。
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このほか、経済問題では中国向けの米輸出の全面解禁で合意した。日本から中国へのコメ輸出は03年に検疫上の理由で停止していたが、昨年に暫定的な措置として輸出を一部再開。今回の合意で恒常的な輸出が可能となり早ければ6月に輸出できるという。
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