改正出入国管理・難民認定法の施行初日の20日、来日外国人に義務づけられた指紋採取の結果、5人が入国が認められない「ブラックリスト」の人物の指紋と一致したことが明らかになった。
|
過去に日本から強制送還となり、偽造パスポートなどで入国しようとした人物が大半と見られる。法務省入国管理局は1人を強制送還とし、4人に退去命令などを出す方向である。
|
ブラックリストには、(1)国際刑事警察機構(ICPO)と日本の警察が指名手配した約1万4,000人、(2)不法滞在するなどして強制送還となった約80万人らの指紋のデータが含まれている。
|
改正入管法の施行に伴い、成田、関空両空港や大阪港などで新たな入国管理が実施され、このうちの5人の指紋がブラックリストと一致した。
|
一方、各地の空港や港などで指紋が採取できないなどのトラブルが相次いだ。博多港では、韓国・釜山からの数10人の団体客が入国審査を受けた際、指紋採取にトラブルが発生したため4人の指紋採取を断念、旅券審査などを行ったうえで入国を許可した。福岡入国管理局博多港出張所は「高齢の方で指紋が読み取りにくくなり、採取できなかった」としている。
|
法務省入国管理局によると、指紋が採取できなかったケースは博多港、成田空港、中部国際空港などで計21件あった。また、富山港では5台ある指紋採取用の機器のうち1台が不調となり使用を中止した。
|