万引き防止装置の業界団体・日本EAS機器協議会は5日午後2時からの記者会見で、「平成18(06)年度EAS機器の市場規模に関する調査報告」を発表した。調査は、18年度をベースにした決算期における数字を今年7月19日~8月29日間に行った。
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調査結果は次のとおり。 (1)EAS機器の設置台数 06年度におけるEAS機器の設置台数は、18,654台である。
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04年度からの推移を見ると、設置台数は年々着実に増えている。05年度は前年と比べて2,397台の増加、06年度は793台の増加となっている。伸び率で見ると、05年度は15.5%、06年度は4.4%の増加である。
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(2)店舗別の設置台数 06年度における店舗別の設置状況を見ると、「AV・メディアソフト店」(3,249台)と「ドラッグストア」(3,222台)の設置が多く、「衣料品、ブランドショップ」(2,733台)、「家電量販店」(2,356台)、「ホームセンター」(1,601台)などが続いている。なお、「AV・メディアソフト店」には「書店」を含めて回答した企業もある。
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04年度からの推移を見ると、「AV・メディアソフト店」「家電量販店」は着実に増加傾向にある。 「ドラッグストア」は05年度に大きく減少したものの、06年度は増加に転じている。 「まんが喫茶、ネットカフェ」「図書館、資料室」は増加傾向にある。
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(3)店舗別の設置台数割合 06年度における店舗別の設置台数割合は、「AV・メディアソフト店」(17.4%)、「ドラッグストア」(17.3%)、「衣料品、ブランドショップ」(14.6%)、「家電量販店」(12.6%)の割合が1割を超えており、これらで全体の約6割(61.9%)を占めている。
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04年度からの推移を見ると、、「AV・メディアソフト店」「ドラッグストア」「衣料品、ブランドショップ」「家電量販店」の割合が、前年と比べて高まっている。 「ドラッグストア」の割合は、04年度から05年度にかけて大きく低下したものの、06年度は増加に転じている。 「家電量販店」「ホームセンター」は、設置台数は増加しているが、割合では横ばい傾向を示している。
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(4)ステッカーを貼ったEAS機器の設置台数 06年度の状況を見ると、ステッカーを貼付してあるEAS機器の設置台数は16,802台であり、全設置台数の約9割(90.1%)を占めている。
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04年度からの推移を見ると、ステッカーが貼付されているEAS機器の設置台数は、11,119台(04年度)→14,951台(05年度)→16,802台(06年度)と推移し、06年度は04年度と比べて5,683台増加している。 ステッカーが貼付されているEAS機器の設置台数の割合は、71.9%(04年度)→83.7%(05年度)→90.1%(06年度)と着実に増加している。
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(5)EAS機器の動作方式別設置台数(実数) 06年度における動作方式別設置台数の状況を見ると、最も多いのが「RF(電波)方式」の10,721台であり、「AM(音響磁気)方式」の5,606台が次いでいる。「EM(磁気)方式」(529台)、「自鳴方式」(1,798台)は少ない。
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04年度からの推移を見ると、05年度から06年度にかけて「RF方式」が伸びる一方、「AM方式」は減少している。「EM方式」は減少傾向、「自鳴方式」は増加傾向を示している。
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(6)動作方式別設置台数の割合 06年度における動作方式別設置台数の割合(シェア)を見ると、「RF方式」が6割弱(57.5%)、「AM方式」が3割(30.1%)、「自鳴方式」が1割(9.6%)、「EM方式」が2.8%となっている。
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04年度からの推移を見ると、05年度から06年度にかけて変化が見られ、「RF方式」の割合が約10ポイント増加する一方、「AM方式」は約10ポイント減少している。「自鳴方式」は横ばい、「EM方式」は減少傾向を示している。
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(7)EASタグの出荷枚数 06年度の状況を見ると、EASタグの06年度の出荷数量は5億6,103万個である。
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04年度からの推移を見ると、05年度、06年度ともに毎年5,000万個超ずつの増加となっている。伸び率で見ると、05年度は13.2%、06年度は10.4%の増加であり、毎年1割以上の増加が続いている。
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(8)EASタグの種類別出荷数量(実数)
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種類別に06年度におけるEASタグの出荷数量を見ると、「ラベル式タグ」が5億3,337万個と、他を圧倒して多い。「ハードタグ/ソフトタグ」は2,088万個、「自鳴式タグ」は377万個、「インクタグ」は124万個である。
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04年度からの推移を見ると、「ラベル式タグ」が順調に増加している一方、「ハードタグ/ソフトタグ」は減少傾向を示している。「インクタグ」は増加傾向にあるが、「自鳴式タグ」は05年度から06年度にかけて減少している。
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(9)EASタグの種類別出荷数量割合 06年度の出荷数量の割合を見ると、「ラベル式タグ」が95.1%であり、EASタグの大半を占めている。「ソフトタグ/ハードタグ」は3.7%、「自鳴式タグ」は0.7%、「インクタグ・その他」は0.5%を占めているに過ぎない。
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(10)EAS機器の出荷金額 06年度におけるEAS機器の出荷金額は120億5,540万円である。
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04年度からの推移を見ると、04年度は105億598万円、05年度は115億6,456万円であり、06年度は05年度と比べて約4億9,000万円増加している。伸び率は、05年度が10.1%、06年度が4.2%であり、増加傾向が続いている。
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