韓国のサムスングループは、最近発生した職員の強盗事件や虚偽の釈明で物議をかもした同グループの系列警備会社「エスワン」の李又熙社長や江南本部長の崔弘成専務を15日、解任した。サムスングループが系列会社の社長を定期人事の時期を待たずに途中で問責更迭したのは40年間の歴史の中で初めてのことで財界の注目を集めている。
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サムスングループは、今回の事件の責任を問い李社長や崔専務を自主的な辞任という形で更迭し、エスワンの最高経営者(CEO)にグループ戦略企画室・人事支援チーム長の魯寅植副社長を代表取締役副社長と内定したと同日、明らかにした。魯副社長は早ければ年内に社長に昇進する見通しである。
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サムスングループの幹部職員は、「李社長や崔専務が事件の発生当初、グループの内外状況をありのままに公開しなかったことでエスワンはもとより、グループのイメージに致命的な打撃を与えた」とし、「李社長などは上辺では自主的な辞任の形で退いたが、解任という表現を使っていい」と語った。
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グループのほかの関係者は、「李健熙グループ会長が、事件もさることながら李社長などが事件の発生後、虚偽の釈明をしたことについて、とうてい、ありえないことだ」と激怒したという」と伝えた。
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エスワンは先月9日、同社の現職員がソウル江南区清潭洞のある住宅で、20代の女性2人を対象に強盗を働き、性的暴行を加えた事件と関連して、該当職員の辞表を遡及処理するやり方で、現職ではないという嘘の釈明をして物議をかもしたことがある。
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今回解任された李社長は、卞良均前大統領政策室長の高校の先輩で、検察の調査過程で、申貞娥容疑者の働いていた成谷美術館に、サムスン電子が1億ウォン余りの後援金を支援することになった背景と関連があるという噂が出たりもした。
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一方、李社長の後任としてエスワンの経営の責任を担う魯寅植次期代表は、ソウル中央高校と成均館大学法学部を卒業し、人事や教育分野の専門家として知られている。
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グループ戦略企画室・人事支援チーム長にはサムスン電子・経営支援総括人事チーム長の鄭有盛専務が、サムスン電子の人事チーム長にはグループ人事支援チームの成仁熙専務がそれぞれ任命された。
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