内閣府が8日に発表した「国民生活に関する世論調査」によると、日常生活で「悩みや不安を感じている」人は過去最高の69.5%に達した。毎日の生活を楽しむより、貯蓄や投資など将来に備えると回答した20歳代の若者が23年ぶりに5割を超えた。内閣府は「年金記録漏れ問題などをきっかけに、若年層を含め、将来の生活への不安が高まっている」と分析している。調査は7月、全国の20歳以上の男女1万人を対象に行われ、回収率は60.9%だった。
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悩みや不安を感じていると回答した人は昨年10~11月に実施した前回調査より1.9ポイント増えた。「感じていない」は29.6%で、統計を取り始めた81年以来、初めて3割を切った。
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悩みや不安の内容(複数回答)は、「老後の生活設計」が53.7%で最も多く、「自分の健康」(48.3%)、「家族の健康」(39.8%)、「今後の収入や資産の見通し」(39.0%)が上位を占めた。
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昨年と比べて現在の生活が良くなったかどうかについては、「低下している」が前回調査より2.4ポイント増の24.5%となり、4年ぶりに生活感が悪化した。
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今後の生活で、「貯蓄や投資など将来に備える」か、「毎日の生活を充実させて楽しむ」かを聞いたところ、全体では「生活を楽しむ」が過去最高の60.5%で、「将来に備える」は30.2%だった。しかし、20歳代は「将来に備える」が前回調査より9.2ポイント増の52.5%、30歳代も4.5ポイント増の51.6%で、若年層では大幅に増えた。
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