福岡県警などは、少年の「非行者率」全国最悪の汚名返上に向け書店で横行する万引き防止に躍起となっている。万引きされた書籍が古書店へ転売されるケースも多発しており、関係者の協力を呼び掛けているが書店などの利害が絡むことから十分な協力が得られていないという。
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福岡県内で昨年摘発された非行少年(10~19歳)は約8,800人。少年1,000人当たり約17人で、非行者率は4年連続で全国ワーストだった。
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非行全体の22.5%が万引きで、中でも書店の被害は深刻である。福岡県書店商業組合によると、県内の1店舗当たりの被害額は年約210万円にのぼるという。県警は万引きされた書籍が古書店で換金されている事態を重視し、同組合とともに昨年7月から書店で販売した際に書籍に張り付ける全国初の「正規販売証明シール」制度を導入した。
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当初は万引き抑止効果が期待されたが、実際にシールを張っている書店は同組合加盟店(約370店)の2~3割程度だという。同組合は「書店にとってシール1枚1円の費用負担が小さくないことや、客が嫌がることがある」と分析し普及に頭を悩ませている。
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