福岡市中央区渡辺通4のビジネスホテル「西鉄イン天神」で7月中旬、全客室のドアの錠を開けられるマスターキーを紛失していたことが3日わかった。ホテルは鍵の交換のため約2週間にわたって休業した。
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西鉄広報室によると、紛失が分かったのは7月15日。ホテル内の清掃業務を委託している系列会社に渡していたマスターキー16本のうち1本が同日夕の返却時になくなっていたという。同日は15人が清掃作業にあたり全員が1本ずつ受け取っていた。
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3日間捜したが見つからなかったため18日、福岡県警に盗難届を出し、マスターキーで開けられる全客室のほか非常階段や倉庫など約200ヶ所の鍵の交換を手配し、同日から10日間は全館休業とし、同月28日から今月2日までは交換を終えたフロアに限って営業していた。
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休業していた間、約1,700室分の予約があったが市内の系列ホテルなどに振り替えた。鍵の交換を含めた損失は約1,000万円という。ホテルは、すべての鍵の交換を終えた3日から全フロアの営業を再開した。同広報室は「マスターキーはフロアごとに作り直した。管理を見直し、再発防止に努めたい」としている。
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(社)全日本シティホテル連盟は、「マスターキーはホテルにとって最も大切なもので通常では紛失はあり得ない。鍵の交換による休業は今まで聞いたことがない」と話している。
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