監視カメラは、小売店舗の天井、駅のコンコース、駐車場、商店街など様々な場所で見ることが出来る。しかし、これ以外の場所にも監視カメラを付けたいというニーズがあったが、そういう場所には監視カメラを作動させる電源がなく、あっても遠くて諦めざるを得なかった。一部にソーラーを電源として利用するものがあるが、ソーラーパネルが大きいうえに映像を遠隔地に飛ばしたり、映像を録画することにコストが掛りすぎ、民間で利用するには難点があった。
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それでもどうしても監視カメラを設置したいというユーザーはおり、そういうユーザーのためにソーラー発電による電力をバッテリーに蓄電し、省電力回路にて効率よく供給することにより、一体型システムとして設計された監視カメラとLED街路灯「SuperSolar Cam(スーパー・ソーラー・キャム)」が開発され、いま注目を集め始めている。
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開発したのはジオ・システムズ(横浜市港北区新横浜、045-478-1630)。外部電源が確保出来ない場所や配線が困難な場所での河川の増水監視、土砂災害や津波の監視、ゴミなどの不法投棄の監視などに活用出来る。日照時間が1週間なくても運用することが出来る。
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ジオ・システムズが開発したソーラー発電式映像監視システム「Super SolarCam(スーパー・ソーラー・キャム)」は、もともと外部電源が確保出来ない場所・配線が困難な場所での画像監視+街路灯システムとして開発されたもので、▽外部電源不要、▽屋外配線不要、▽電気代不要、▽CO2排出ゼロ、▽夜間も安定した電力を供給-という大きな特徴をもっている。
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用途に合わせて様々なバージョンがあり、ネットワークカメラによる24時間画像監視と、夜間街路灯、無線LANを組み合わせ、中継ポイントのDVRに画像を記録する基本システムの「標準型」で360万円。工事費は別途だが、本体(支柱側)にはソーラーパネル3面、ネットワークカメラ1台(IR仕様)、無線LAN、LED街路灯、バッテリー、コントローラー、アクセスポイントが含まれ、DVR側にはDVR、無線LAN、アクセスポイント、モニターを含んでいる。
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この「標準型」のほか、夜間にパッシブセンサーで侵入者を感知、センサー発報による侵入者感知録画機能とライトでの威嚇機能を持った「センサーライト型」、電源は確保できるが通線が困難な場所向けのソーラーシステムなしというバージョンの「AC電源型」、中継ポイントを設置できない場所を監視する携帯電話対応バージョンの「携帯電話型」(現在設計中)、河川の増水監視に威力を発揮する「LsBox型」などがある。またオプションとして誘導雷による被害を防ぐ雷防護装置を搭載することも可能となっている。
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主なバージョンの概要は次のとおり。 ◇「AC電源型」は、アナログ式監視カメラと無線LANによる24時間画像監視を行い、ライブサーバー使用により無線LAN経由で画像を伝送する。受信側ではLsCTVにて画像データをデコードしアナログで提供することも出来るので、既存DVRシステムに画像を組み込むことも可能。
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◇「LsBox型」は、アナログ式監視カメラ(PTZ仕様)とLsBoxによる画像監視を行なうもので、堰の水位計に連動しシステムを可動させ、LED表示灯点滅・スピーカーにより警告アナウンスを流し、監視センター側でカメラのPTZコント ロールやマイク呼び掛けも可能。
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◇現在設計中の「携帯電話型」は、アナログ式監視カメラと携帯電話対応サーバーによる画像監視を行い、夜間にはパッシブセンサー発報時に画像を記録し、センサー発報時に赤外線照射も行なう予定である。
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