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銀座ティアラ強盗は「ピンクパンサー」の犯行か

東京・銀座で今月14日、ティアラ(王冠型髪飾り)など計約2億8,000万円相当の宝飾品2点が2人組の外国人に奪われた事件で、警視庁は04年3月に「ピンクパンサー」と呼ばれる欧州の犯罪組織が同じく銀座で35億円相当の宝石類を強奪した事件との共通点に注目し、2人組がこの組織のメンバーではないかとみて近く国際刑事警察機構(ICPO)を通じ欧州各国に情報提供を求めることになった。
今回、被害に遭った銀座の貴金属店「エクセルコ ダイヤモンド東京本店」では14日午後5時過ぎにスーツ姿の男が入店した直後、続いて入ってきた白いマスク姿の男が催涙スプレーを噴射、その隙にスーツ姿の男が2つのショーケースを数秒でこじ開け約2億円相当のティアラと約8,400万円相当のネックレスを奪って逃走していた。2人組は目撃した店員の証言などから外国人と断定された。
2人組が入店してから逃走するまでの時間はたったの32秒で、同庁組織犯罪対策2課が監視カメラに映った2人組の手口を解析した結果、スーツ姿の男はドライバー1本しか使っていなかったことがわかった。
2点の宝飾品が入っていたショーケースの扉は、いずれも台座から出る長さ5ミリのツメで閉まるようになっており、男はドライバーを扉の下の2ミリの隙間に差し込み、ドライバーで扉を手前に引き出してツメを折ってこじ開けていた。
ショーケースからは男の指紋も検出されず、店員も「手袋をしていなかった」と話していることから男はケースには全く触れずに中にあった宝飾品だけを取り出したとみられる。
同課では、いきなり催涙スプレーを噴射して少人数で手際よく宝石を奪う手口が04年3月に約300メートル離れた貴金属店で2人組の外国人が総額約35億円相当の宝石を奪った事件と酷似していると判断した。
この事件では、05年6月までに主犯格のセルビア・モンテネグロ(当時)国籍の男ら国際犯罪組織「ピンクパンサー」のメンバー3人が欧州各国で逮捕されている。このため同課は、組織のメンバーが再び来日した可能性もあるとみて事件当日のうちに成田空港に捜査員を派遣して欧州便の乗客を調べる一方、都内のホテルなどでも聞き込み捜査をしている。
また、現場近くの監視カメラには、付近を徘徊する2人組のうち1人の男が映っており、ピンクパンサーによる事件が起きた英国やスイスなどの捜査機関にこの写真を送り情報交換を進める。この犯罪組織はロンドンで盗んだダイヤを化粧ビンの中に隠しており、同じシーンが同名の喜劇映画の中にあったことからピンクパンサーと呼ばれるようになった。


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