Secure-japan
header


診断
犯罪事例
セキュリティ情報
このサイトについて
  

国内セキュリティ市場規模予測を発表、IDC Japan

IT専門調査会社IDC Japan(東京都千代田区)は22日、国内セキュリティ市場予測を発表した。これによると06年の国内セキュリティ市場は、セキュリティサービス分野も含め高い成長を維持している。これは04年以降、情報漏洩にまつわる事件が頻発したことで企業における情報管理、コンプライアンスの重要性が認識され、セキュリティ導入の需要が継続して高いためと考えられるとしている。
同社では、セキュリティ市場は、セキュリティソフトウェア、セキュリティアプライアンス、セキュリティサービスの3つの市場から成り立っているとし、各市場のこれからの市場動向を次のように予測している。
・セキュリティ市場全体の06年の市場規模は6,994億円、前年比成長率20.2%
・06年~11年の年間平均成長率は10.8%、11年には1兆1,692億円に達する見込み
・日本版SOX法の施行などにより、セキュリティ市場は08年まで高い成長率を保つが09年以降、投資が一段落し成長率は鈍化する見込み
セキュリティソフトウェア市場の06年の市場規模は1,623億円、前年比成長率は19.0%と急成長を維持しているが、セキュリティ関連の人員不足とコスト削減の影響を受けて、ソフトウェアからアプライアンスへの移行が進むと思われるという。そのため08年以降は一桁の成長率になると予測している。
セキュリティアプライアンス市場の06年の市場規模は356億円と市場規模としては依然として小さいものの、前年比成長率は26.4%と高く、特にセキュアコンテンツ管理アプライアンス市場の成長が顕著だという。セキュリティアプライアンスの特徴である導入および運用管理の容易さ、機能統合と低価格化などにより、統合型管理アプライアンスやメールセキュリティアプライアンスを中心に今後も導入が進むと考えられるという。ただし、低価格化の影響を受け、売上額の伸びはある程度抑えられるとみている。
セキュリティサービス市場の06年の市場規模は5,016億円、前年比成長率は市場全体と同じく20.2%だった。情報漏洩対策やコンプライアンス強化のためのサービス導入、人員不足を補うサービスのアウトソーシング、情報管理のモラル向上のための教育・トレーニング実施などを成長要因として今後も一定の成長率を維持すると考えられるという。
日本版SOX法の施行を受けて、内部統制、法令遵守、情報管理などをキーワードとして継続的に市場は拡大すると考えられるが、09年以降は大企業を中心としてセキュリティ投資が一段落し、成長率が鈍化すると予測している。
セキュリティ市場の高い成長を維持するために、ITベンダーは新たな戦略を取る必要があり、「セキュリティ市場がさらなる成長を続けるには、中小企業に対する明確なソリューション提案、企業規模に合わせたサービスメニューの提供、セキュリティ製品のユーザビリティと可用性の重視など、セキュリティベンダーが行うべき方策は数多くある」と同社セキュリティのリサーチマネージャーは分析している。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内セキュリティ市場07年~11年の予測:ソフトウェア、ハードウェア、サービス」に詳細が報告されている。


footer