総務省は30日、国や自治体の少年非行防止やいじめ対策がうまくいったかどうか過去5年の政策を評価し、「国全体としては効果を上げているとは言えない」とする報告をまとめた。午前の閣議で菅総務相が、内閣府、警察庁、法務省など５府省の大臣に結果を通知、政策に生かすよう要請した。
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総合的な少年非行対策として、初の政策評価。00年と比べて過去5年の少年1,000人当たりの補導数の増減を指標に、26都道府県を対象に取り組みの実態調査をした。
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効果のないものとして、(1)不良少年の非行防止策、(2)万引きなど初発型非行の予防、(3)再犯防止策を挙げている。
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刑法犯少年らの補導数は、00年の5.9人に対し03年には6.7人と増加。05年に6.0人とやや改善したが、施策の効果があるとは言えないという。万引きなど比較的軽微な非行による補導数は、5年間で調査した自治体の65％で増えた。
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一方、一定の効果があるものとしては、(1)いじめ・校内暴力が起因する非行の防止対策、(2)覚せい剤、麻薬などの薬物乱用防止対策を挙げた。
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いじめに起因する事件や校内暴力事件の補導数は、00年より低い水準で推移しているものの、いじめによる自殺などが続くことに触れ、いじめ対策の「一層の推進が求められる」としている。
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また、いじめの発生件数や暴力行為の加害者になるのが、中学1年生の段階で急増していることを指摘し、「中学1年生での対応を的確にすることが必要」とした。
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総務省は「一定の改善もあるが、全体としては、うまくいっているとは言えない」と結論づけている。
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