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美容師さんの口コミで“ひったくり防止”を図る
~30年連続ひったくり全国1位の大阪の新作戦~

大阪府警は、ひったくり被害の9割以上を女性が占めることから女性客が集う美容院の協力を得て新たなひったくり対策に乗り出した。店内に啓発ポスターを掲示し、美容師から利用客にひったくりの話題を“口コミ”してもらう。府警は「女性は美容院にかなり長い時間滞在する。ひったくり対策を発信するには、うってつけ」と美容院での「おしゃべり」に期待を寄せている。
大阪府は30年連続でひったくりの被害が全国ワースト1位。ピークは平成12年の1万973件で、昨年は5,542件まで半減したが、今年発生した5,016件(11月末時点)のうち、女性が被害者だったのは90.3%の4,531件だった。
このため府警は、発生を封じ込めるには女性への啓発が不可欠だとして、多数の女性が利用する美容院に着目。府内に約3万店ある美容院を拠点にした新たな防犯対策を計画したもの。カットやパーマをかけながら接客する美容師に、ひったくり対策を「ホットな話題」として取り上げてもらおうという“口コミ作戦”である。
口コミに必要な情報を仕入れてもらうため、府警は「勉強会」を開催。大阪市保健所などの協力で10月半ば以降、美容師が消毒方法などを学ぶ各保健所主催の衛生講習会に地元警察署の防犯担当者が出向き、ひったくり被害の予防方法を伝授している。今月半ばまでに計24回開かれた講習会には約5,000店の美容師が参加した。
このほか約3,200店が加盟する府美容生活衛生同業組合に協力を依頼し、11月から加盟全店舗内に女性がひったくり被害に遭う様子の写真を組み合わせ、「緊急連絡!ひったくり多発!」とのポスターも掲示した。
府警生活安全部は、「美容院のようにターゲットを絞った対策の方が広く一般に呼びかけるよりも効果的ではないかと考えた。今後も主婦や高齢者、会社員など、対象を絞った対策を次々に打ち出したい」としている。


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