富山県警富山署が8月2日、市内のパチンコ店でパチスロ機から不正にメダルを盗んだとして逮捕した滋賀県彦根市の無職少年容疑者(18)が、体感機を1日5万円で借りて富山市に遠征していたことが同署の20日までの調べでわかった。購入すれば数10万円とされる体感機が県外で貸し出しされていることが明らかになり、県警やパチンコ店関係者は警戒を強めている。 |
少年は8月2日、衣服の中に隠し持った体感機を用いてパチスロ機を通常よりも高い大当たり率になるようにし、メダル約1,600枚(3万2,500百円相当)を盗んだ窃盗容疑で逮捕された。少年は関西方面で体感機を借りたと供述している。 |
体感機は電子メトロノームを組み込み、パチスロの機種ごとの大当たり周期を記録した器具で、大当たりのタイミングを体に振動として伝えるようになっている。昨年夏ごろからインターネット上などで売買され、都市圏で出回り始めたという。器具は高価なうえ、パチンコ業界が機種別に対策を講じていることから、レンタルが生まれたとみられる。 |
体感機を用いて遊技した場合は窃盗容疑となるが、今年1月には宇都宮地検が全国で初めて体感機を使用した男を窃盗罪で起訴する前例を作った。監視が厳しくなった首都圏を逃れて地方で体感機を使用するケースが増える可能性があり、加盟店に対し、持ち込み禁止のポスター掲示や県外ナンバーの車両確認などを要請し、取り締まりを強化する。 |