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松下電器が大阪府等と連携し街中での学童見守り社会実証実験を実施
   ~ユビキタスセンサーネットワーク(※1)技術の検証~

  松下電器産業 パナソニック システムソリューションズ社は14日、総務省の平成17年度情報通信技術の研究開発「ユビキタスセンサーネットワーク技術に関する研究開発」の一環として、大阪府・大阪市やu-シティコンソーシアム(※2)などと連携し、“街中の安心安全確保の実現”を目指して05年度末に実施予定の街中における「学童見守り社会実証実験」に参加し約1ヶ月の技術検証を行う予定であると発表した。
  
  これは、地域住民や地元団体の皆様が行っている巡回活動などの地域自主防犯活動を支援し、街全体で学童を見守るシステムの構築を目指し、防犯機能と通信機能を備えた「見守りセンサーノード(※3)」を自動販売機に設置し、学童が携帯する防犯用電子タグを連動することで、街中の通過検知・校門の登下校検知などを行うもの。
  
  近年、子供の安心・安全を脅かす凶悪犯罪が続発し、またテロ対策などで危機管理への意識も高まっており、空港・駅などの大規模空間には、新たに防犯カメラが設置されるなどセキュリティ強化のための対策が検討・実施されつつある。監視カメラを「付けたい時に付ける」「付けたい場所に付ける」といった要望が益々高まっているが、その一方で街中においては新たなネットワーク回線や電源などのインフラ整備が必要となるほか設置場所の制限も多く、監視カメラの設置によるセキュリティ強化のための対策が不十分となる場合もある。
  
  そのために、「いつでも、どこでも、容易に、かつ安価に」システムを構築する無線多段中継技術を活用したユビキタスセンサーネットワーク技術の確立が急がれている。
  今回、同社はパッシブタグ(※4)、アクティブタグ(※5)、ネットワークカメラを連動させたセンサー機能と無線多段伝送技術を融合した「見守りセンサーノード」を開発。また見守り状況をリアルタイムに収集・管理し、携帯電話やパソコンに対して自動的にメールを配信、また問い合わせに対して自動的に情報を提供するアプリケーションも開発した。
  
  本実験において同社は、ユビキタスセンサーネットワークの基盤技術の確立と実用性の高い利活用検証を目的に、パッシブタグとアクティブタグを併用した学童見守りツールと、街中におけるICタグの認識データと認識した際の映像データをリアルタイムに連動させ、かつ無線多段中継ネットワークにより確実に伝送する技術の検証を行い、将来に向けた無線アドホック映像伝送技術(※6)の研究開発を行う。
  
  将来的には、災害発生時に各種センサー機能と映像センサー機能を搭載したセンサーノードを散布することで、自律的にネットワークを形成し迅速かつ正確な情報収集を行うことを可能とする。当社は、07年度以降には、このようなユビキタスセンサーネットワークシステムを実用化することで、ユビキタスネットワーク時代の安心・安全の提供~子どもやお年寄りをはじめ国民が安心して生活できる安全な街づくり~の実現に貢献していくとしている。
  
※1 ユビキタスセンサーネットワーク:多種、多様かつ大量のセンサーから収集される膨大な情報を適切に処理し、人・モノの状況やそれらの周辺環境などを的確に認識し、自律的な情報流通に基づいて状況や周辺環境に即した最適な動作を行う、ユビキタス時代に即したセンサーネットワーク。
※2 u-シティコンソーシアム:立命館大学(情報理工学部西尾教授)、富士電機システムズ、関西電力、大阪府などによる産官学連携のコンソーシアム。関西次世代ロボット推進会議(事務局:関西経済連合)の重点プロジェクトのひとつに 「u-シティ構想」として位置付け。自動販売機ネットワークロボットの研究開発と実証実験を通じ、携帯電話、ICタグ、IPv6などと連携した新たな社会サービスツールとしての事業モデルを確立し、ユビキタス社会にふさわしい新しい都市「u-シティ」の構築を目指す。
※3 センサーノード:多数のサービスへの対応を可能とするマルチセンシング機能を有する無線通信端末
※4 パッシブタグ:リーダ/ライタからの電波のエネルギーにより情報をやりとりする電子タグ
※5 アクティブタグ:内蔵の電池などからのエネルギーにより情報をやりとりする電子タグ
※6 無線アドホック映像伝送技術:センサーノード同士が自律的に相互接続しネットワークを形成することにより、基地局などのアクセスポイントを介さずに動画等大容量データを確実に伝送する技術
  
  


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