UFJ銀行は18日、首都圏の複数の無人店舗内のATM(現金自動出入機に隠しカメラが取り付けられていたのが見つかり撤去したと発表した。カメラが見つかったのは都内の2店舗だが、カメラを置いた痕跡があるATMも見つかっており、全体では10数ヶ所にのぼる。顧客のキャッシュカードの暗証番号を盗み撮る目的とみられる。 |
現在のところ預金が引き出されるといった被害は出ていないというが、同行は警視庁に通報し、暗証番号を盗撮された恐れのある数10人の顧客に暗証番号の変更を依頼した。 |
同行によると、隠しカメラが見つかったのは、9月上旬。ATM正面の顔の高さ辺りに取り付けてある名刺大の小箱(縦約5センチ、横約10センチ)の中にあった。小箱はカードローンの案内などチラシを入れておくために同行が取り付けたもので、巡回中の警備員が異状を見つけた。 |
小箱の下部に穴を開け、カメラのレンズがATMを操作する顧客の手元を撮影できるように向けられていたという。一部の店舗では受信装置も別に見つかっており、操作の様子の映像を無線で離れた場所に送れるような仕組みになっていたとみられる。 |
同行によると、暗証番号が盗み見られたとしてもキャッシュカードを盗まれなければ被害に遭う可能性は低いという。仮にカード記載の口座番号も一緒に盗み撮られて偽造カードが作られたとしても、預金の出し入れなどのデータが偽造カードにはないため通常のATM操作では預金を引き出すことはできないという。 |
同行は、全国にある1,600店の無人店舗(首都圏600店)に取り付けていた小箱をすべて撤去し、巡回警備を強化している。他行でも同様にATMにチラシを入れる小箱を設置している例があるため注意喚起の意味も含めて公表したという。 |