三和シヤッター工業とホーチキは21日、それぞれの取締役会で両社事業の強化・成長を図るために包括的な業務提携並びに資本提携を行なうことを決議したと発表した。 |
両社によると、業務提携の目的は、都市の集積化の進行は災害がいったん発生するとリスクは増大する傾向にあり、また防犯に対する社会の意識やニーズもますます高くなってきているとし、そのために三和シヤッター工業はドア・シャッターなど建築物開口部の最大手メーカーとして業界で初めて防火・防煙シャッターに急降下停止装置を標準装備するなど防災関連製品の開発に注力してきた。また、防犯の面では官民合同会議により推進されている防犯性能の高い建物部品の開発にも積極的に取組んでおり、商業施設・居住空間の安全性向上を目指している。一方、 ホーチキは火災防災メーカーの大手メーカーとして商業施設をはじめ共同住宅、インテリジェントビルなどあらゆる施設の防災設備、防犯設備、ネットワーク情報通信システムについて製造から施工保守を手がけるとともに、防災機器業界の中でも高い技術力を活かして近年、特に家庭の住宅用防災機器の普及にも力を入れている。 |
両社は、三和シヤッター工業の建築物開口部に関する高い制御技術を要する建材製品とホーチキの火災報知設備技術、消火設備技術、ネットワーク技術を組み合わせることにより、社会を巡る諸情勢の変化や多様化するお客のニーズに適合したより競争力のある製品やセキュリティシステム、さらには防災・防犯の統合ソリューションを市場に提供することが可能になると判断し、業務提携を決定したもの。 |
今後、両社の特徴であるグローバルな経営資源の連携を含め相互の開発及び支援協力体制を早期に確立し、両社共同による提案活動を積極的に推し進めていくという。また、これらの協力関係の推進により、新規市場だけではなくストック市場も睨んだ新たな事業分野においても競争優位性を発揮し、建材分野、防災・防犯分野の両分野でトップブランドを目指すという。 |
業務提携の内容は次のとおり。 |
(1)共同開発 |
1)建築物開口部に対する防災システムをはじめとし、あらゆる施設の防災・防犯システム/製品の開発 |
2)住宅用の防災・防犯システム/製品の開発 |
(2)営業関連情報の共有と共同の営業展開 |
1)双方の事業展開に資する営業情報の交換・共同営業の展開 |
2)双方の販売チャンネルで両社OEM製品の拡販 |
(3)共同事業展開 |
1)メンテナンス・サービス事業の協力体制の構築 |
2)リニューアルなどストック市場を睨んだ共同事業の展開 |
(4)海外に於ける展開 |
1)各海外子会社ないし海外事業部門の連携 |
2)海外拠点の有効活用 |
資本提携の内容は次のとおり。 |
両社は業務提携を強固なものにすることを目的として、三和シヤッター工業はホーチキの発行済株式総数の3.4%程度にあたる100万株を、ホーチキは三和シヤッター工業の発行済株式総数の0.07%程度にあたる15万株を、それぞれ取得する予定。 |