三菱電機は23日、監視カメラシステムで用いられる画像記録装置として、業界最大容量320GB(ギガバイト)ハードディスク(HDD)の搭載により記録の高密度化を実現するとともに、ネットワーク経由で遠隔監視もできる映像入力9Chのデジタルレコーダー(DVR)「DX-TL30」(標準価格:65万円)を11月20日より発売すると発表した。月産1,000台を計画。 |
昨今の凶悪事件の増加に伴い、金融・流通店舗や商店街・住宅地などの安全対策に関心が高まり、新設される監視カメラシステムの画像記録装置は、従来のアナログVTRにかわりメンテナンスや検索操作などの容易なハードディスク(HDD)を使用したデジタルレコーダー(DVR)が採用される傾向が強くなっている。 |
さらに、ATM(現金自動預入支払機)を設置したコンビニエンスストアや24時間キャッシュ・コーナーなどカメラ6~8台程度の比較的小規模な監視対象向けのレコーダー(画像記録装置)においては、コマ撮りで記録される画像の空白時間を極力なくすため、録画時間の長時間化と記録画像の高密度化や、ブロードバンド環境の急速な進展を背景に店舗の遠隔監視のニーズが高まっている。 |
そこで同社では、こうした小規模流通店舗や無人施設向けに、コンパクトでありながら、大容量かつ、遠隔監視機能を搭載した高性能デジタルレコーダーを発売することにしたもの。 |
新製品「DX-TL30」の特長は次のとおり。 |
1)コンパクトなボディに業界最大容量320GBハードディスクを搭載、記録の高密度化で録り逃がしがない。コンビニエンスストアなどの店舗監視に必要な機能を、幅30センチのコンパクトサイズに凝縮し、記録媒体として大容量320GBハードディスクを内蔵した。また、ハードディスクの記録間隔を最大毎秒60コマ※1まで設定できるので、高密度記録ができ、録り逃しがない。※1:カメラ2台以上の場合。従来は毎秒30コマ。 |
2)通信機能搭載によりネットワーク経由で遠隔監視。Webサーバー機能を標準搭載しているので、ライブ画像・記録画像を遠隔地からLAN・インターネット経由で表示・再生・検索することが可能。 |
3)オートセットアップ(自動設定)機能。カレンダー設定と運用期間を入力するだけで接続されたカメラを自動検知し、記録間隔・記録画質を自動的に割り当てる。これにより据付時の面倒な設定作業を大幅に軽減した。 |
4)ネットワーク経由管理。別売のPC再生・通信ソフト「DX-PC25」を使用すれば、画像を遠隔地からLAN・インターネット経由で表示・再生・検索するだけでなく、本体の記録データのダウンロードや設定の変更も遠隔地から行うことができる。さらにアラーム入力やレコーダーの障害を、指定したメールアドレ スに発報することもできる。(メールアドレスは「X-PC25」で設定) |
5)スポットモニター機能。従来どおり記録を止めずに過去に記録した映像を再生でき、さらに表示を2系統に分割して、再生画像とライブ画像を同時に見ることができる。たとえば、1台のモニターに店舗のライブの監視映像を映しながら、もう1台のモニターで記録済みの映像を見たり、また店舗内2台のモニターそれぞれに別のカメラ映像を映したりすることが可能。 |
6)アラーム機能を拡張。9つの外部アラーム入力を持ち、発生したアラームに対応して記録するカメラを自由に組み合わせることが可能。監視したい場所を管理者の要望に合わせて決めることができる。 |
7)使いやすい前面部操作、縦置きも可能。本体前面部にコンパクトフラッシュ・スロットを装備しているので、記録画像データやメニューの設定内容をコンパクトフラッシュへ書き込んだり、同じ設定内容を他のDX-TL30に移植することができる。また、アナログ映像出力端子・音声出力端子も本体前面に装備したので、記録映像を一般家庭用のVTRでダビングする際に便利。縦置きも可能で、設置場所を選ばない。サイズは300(W)×88(H)×350(D)mm。(縦置の場合、含スタンド)150(W)×320(H)×350(D)mm |
8)パン・チルト・ズーム/カメラ制御機能搭載。同社製の指定複合一体型カメラのパン・チルト・ズームを別売のリモートコントローラー「DX-R25」で直接制御することが可能。また、別売のPC再生・通信ソフト「DX-PC25」で遠隔のPCから制御することも可能。 |
9)ワイヤード・リモート・コントロール対応。高所など手の届かない所へデジタルレコーダーを設置した場合でも別売のリモートコントローラー「DX-R25」を接続すれば、手元で本体を操作することが可能。 |