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大日本印刷、アニモ日本初の音声認証ICカード『DNP Standard(R)-9 ADVANCE-VP』を開発
大日本印刷株式会社(本社:東京都新宿区社長:北島義俊資本金:1,144億円以下:DNP)と株式会社アニモ(本社:横浜市中区代表取締役:服部一郎資本金:2億7,100万円以下:アニモ)は、共同で、日本初の音声認証ICカード『DNP Standard(R)-9 ADVANCE-VP(以下ADVANCEVP)』を開発。
ADVANCE-VPは、音声を使って、第三者による不正利用を防止する機能を備えたICカード。通常のICカードがPIN(*1)を使ってカード利用者を特定するのに対し、ADVANCE-VPは、PIN の代わりに(あるいはPINとの併用で)、音声(声紋およびキーワード)を使ってカード利用者を特定。このため、通常のICカードと比較して、第三者がICカードを不正利用する危険性が格段に低くなる。
ADVANCE-VPは、ICチップ内部に、アニモ製音声認証プログラムを実装し、かつ、カード所有者の音声特徴点データもICチップ内部に持つ。カード利用時には、パソコンにつながれたマイクから入力された音声データをパソコン上で解析、特徴点データを抽出し、これをICチップ内部に取り込んで認証を行う。音声認証プログラムや音声特徴点データが、ICチップから一切読み出されないため、これらが不正に流出することはない。
ICチップへの音声特徴点データの登録は、パソコン、マイク、ICカードリーダライタ、専用ユーティリティを使い、カード所有者自らが行う。同じカード所有者の音声であっても、キーワードが一致していないと、正規のカード所有者として認識されません。これを利用し、定期的にキーワードを変えることで、よりセキュリティを高めることが可能になる。
ADVANCE-VPは、DNP製汎用高機能ICカード『DNP Standard(R)-9(*2)』をベースとしており、JICSAP1.1準拠コマンドやPKIコマンドを実装しているため、PKI(Public Key Infrastructure;公開鍵暗号基盤)ベースのネットワークセキュリティ、電子商取引、電子申請等幅広い用途に利用可能。PKIドライバのひとつであるCSP(*3)にも対応しており、Internet ExplorerやOutlook Expressを使ったメールの暗号化、電子署名、サーバ利用時の認証が行えるほか、パソコンの起動制御に利用することも可能。
指紋認証方式は、指紋を読み取りにくいユーザが一部におり、こうしたユーザに対して音声認証を適用する等、ADVANCE-FPとADVANCE-VPを混在させたネットワークセキュリティシステムに対して高いニーズがあると考えられる。
また、音声認証方式は指紋認証方式と比較して、以下に挙げるメリットがあり、ADVANCE-VP単独でも高いニーズがあると考えられる。
●IP 電話等の普及により、ハンドセット、ヘッドセット等、パソコン向け音声入力デバイスが普及する可能性が高い
●音声入力装置(マイク等)は、指紋読取装置と比べて安価である
●指紋と比較して、ユーザの抵抗感が少ない
DNPとアニモは、ADVANCE-VPを、携帯電話分野に展開することも検討。次世代携帯電話には、UIMと呼ばれる小型ICカードが装着されており、かつ、標準でマイクが搭載されているため、音声認証システムを実装しやすいシステムであると言える。携帯電話は、電子決済、電子チケット等多機能化が進められているが、音声認証によって、こうしたサービスの安全性を高めることが可能になる。UIMは、情報家電の共通プラットフォームとして開発が進められているT-Engineにも実装が検討されており、この分野への展開も期待出来る。
ADVANCE-VPは、専用ユーティリティ、CSP、推奨マイクのセット販売を行う予定で、SI向けをメインに本年10月よりサンプル出荷開始、12月より製品出荷開始を予定。販売はDNPが担当。価格は、前述のセットで、100クライアントで総額約380万円、1000クライアントで総額3,500万円となる予定という。 初年度10,000クライアント、来年度50,000クライアントの販売を計画しているという。
本製品は、9月10日(水)から12日(金)まで東京ビッグサイトにて開催される第5回自動認識総合展(主催:社団法人日本自動認識システム協会)と、9月17日(水)から20日(土)まで日本コンベンションセンター(幕張メッセ)にて開催されるWPC EXPO 2003(主催:日経BP社)に出展する予定。
(*1)PIN:
Personal Identification Number;ICカードの所有者を特定する文字列。
(*2)DNP Standard-9:
共通鍵暗号、公開鍵暗号の両方式を搭載したDNP製ICカード(高速演算用コプロセッサ内蔵8bitCPU)。公開鍵暗号の秘密鍵と公開鍵をカード内部で生成可能。Eコマースやネットワークセキュリティに適している。コマンドとしては、ISO/IEC 7816-4、JIS X6306「共通コマンド」、JICSAP仕様(準システムコマンド、セキュリティ)、DNP オリジナルコマンド等を実装。暗号アルゴリズムとしては、DES、TripleDES、Hash 関数(SHA-1)、RSA(264~1024bit(可変)、2048bit)を実装。
(*3)CSP:
PKIドライバのひとつ。PKIドライバは、Webブラウザやメールソフトその他の上位アプリケーションから呼び出され、電子署名や、電子証明書等を利用した各種暗号演算を行い、上位アプリケーションに返す役割を果たす。CSP ドライバは、Microsoft社が定めた暗号ライブラリの規格である『CryptoAPI』に準拠しており、Web ブラウザのInternet Explorer やメーラーのOutlook Express がこれをサポートしている。CSP同様、PKIドライバのひとつであるPKCS#11 ドライバは、RSA Data Security 社が定めた公開鍵暗号技術に関する規格群に準拠しており、WebブラウザのNetscape Navigator やメーラーのNetscape Messenger がこれをサポートしている。
(*4)耐タンパ性の高い:
ICカードは、ソフトウェア的、電気的、物理的等、いかなる手段によっても、内部データを不正に読み出すことが不可能。
製品の特長
利用が想定されるシステム


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