パナソニック システムソリュ-ションズ社は3日、「i-pro(アイプロ)シリーズ」のメガピクセルネットワークカメラとして「DG-NP502」(ボックス型。希望小売価格207,900円)を8月に、「DG-NW502S」(ドーム型。231,000円)を9月にそれぞれ新発売すると発表した。年間生産台数はDG-NP502が2,400台、DG-NW502Sが600台。
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同社は06年1月にi-proシリーズのネットワークカメラを発売して以来、他社に先駆けてメガピクセル化を推進し、高画質化を訴求しているが、今回、メガピクセルカメラの動画性や画像サイズの増加といった課題をH.264の高圧縮技術によって解決し、メガピクセルカメラで同社初のスーパーダイナミック機能を搭載したネットワークカメラDG-NP502(ボックス型)とDG-NW502S(ドーム型:耐水形 IP66、耐衝撃型、除湿素子)を新発売することになったもの。
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同ラインナップにより、ネットワーク監視システムは、メガピクセルの高画質で、フル動画を扱うことが可能になった。また、i-proシリーズは、パナソニックグループのIP統合ネットワークプラットフォーム「シナプスネット」に対応。複数地点を結ぶ遠隔監視から大型施設の統合監視まで、多様化するセキュリティシステムへのニーズに応えるもの。
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なお、本機は3日から6日まで東京ビッグサイトで開催されているセキュリティ・ショーに出品している(パナソニックブース小間番号:SS2305)。
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主な特長は次のとおり。 (1)H.264の高圧縮により、1.3メガピクセル 30 fpsの高画質フル動画を提供 従来のメガピクセルカメラは、データ配信量が大きい静止画圧縮方式(JPEG)でメガピクセル画像を配信していたため、フレームレートが上げられないことやネットワークへの負荷増大が課題だった。そこで同社独自のシステムLSI プラットフォームUniPhier (ユニフィエ)を搭載し、H.264(ハイプロファイル)の高圧縮技術を導入。画像データ量をJPEG比 約1/9に低減し、4 Mbpsのネットワーク帯域で1.3メガピクセル30 fpsの動画配信が可能となった。
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(2)H.264 2ストリームと JPEGのトリプルエンコード搭載で、メガピクセルシステムの低ビットレート化を実現 本機は、独立した2種類のH.264エンコード画像を配信可能。例えば、ネットワークディスクレコーダーでの録画には、1.3メガピクセルの高解像度でフルレート録画、多画面モニタ表示には、ネットワーク帯域を抑えたVGA解像度で配信することができる。また、必要に応じてJPEG画像も配信できるので、システムに応じた最適な画像配信を選択し、システムトータルの低ビットレート化を実現する。
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(3)メガピクセルスーパーダイナミック機能で、様々な監視シーンに柔軟対応 新開発のダブルベイヤー配列CCDと独自信号処理LSIにより、メガピクセルスーパーダイナミック(Mega Super Dynamic)を実現(従来方式のカメラに対し128倍)。暗部補正機能も搭載し、SD機能と合わせた画像補正処理で、より自然な映像を再現する。また、原色フィルタの搭載で、色再現性にも優れている。3次元デジタル・ノイズリダクション、画揺れ補正機能などとあわせ、同社が長年培ってきたスーパーダイナミック機能などのアナログ監視カメラ技術、メガピクセルカメラの高画質技術を融合 し、様々な監視シーンにおいて柔軟に対応可能。
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(4)3.0メガピクセル出力により、高画質・高解像度を実現 新開発のダブルベイヤー配列CCDと独自信号処理LSIにより、最大2048(H)×1536(V)の高解像度JPEGの配信を実現(3.0メガピクセルモード)。さらなる高解像度が求められる監視シーンにおいても、柔軟に対応可能。
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(5)オートバックフォーカス機能、デイ/ナイト機能で、昼夜を問わない監視を実現 3メガピクセルの高解像度に対応した高精度オートバックフォーカス機構を新開発。メガピクセル化に伴い難易度の増したフォーカス調整作業をボタン一つで自動調整でき、短時間での施工を可能にした。また、暗い環境で自動的に白黒画像に切り替えるデイ/ナイト機能を搭載。オートバックフォーカスとの組合せで、近赤外照明などで発生するフォーカスのずれも自動的に補正するため、昼夜を問わない高解像度監視を実現。
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(6)SDHCカードによるバックアップと自動復旧によるNW信頼性向上 カメラ本体にSDHCメモリカード用スロットを搭載し、最大32 GBの本体大容量録画が可能。映像を手動あるいはアラームと連動させて録画できるほか、ネットワーク障害時にデータを自動バックアップすることも可能で、これら録画映像はブラウザから再生やダウンロードが可能。またネットワークディスクレコーダーなどへの映像配信を優先的に維持する機能を搭載。複数のユーザーが接続した場合でも、録画レートを維持している。さらに潤沢なグローバルアドレスの IPv6にも対応しているため、IPv4からIPv6への円滑な移行も可能。
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(7)顔位置検出機能搭載で、システム機器のインテリジェント検索性を向上 インテリジェント機能の一つとして、顔検出エンジンを搭載。検出した顔座標データを、映像に重畳して配信することが可能。システム機器側の対応により、録画された画像の中から不審者が映っている画像を高速に検索する機能や、人物判定など画像解析の高速化に寄与することができ、監視員の負担を軽減するとともに、犯人特定の迅速化に貢献する。
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(8)耐衝撃性と防水性を備えたDG-NW502S ドーム型のDG-NW502Sは、筐体にアルミダイキャストボディ、ドームカバーにポリカーボネート樹脂を採用することで、優れた耐衝撃性と、IP66 / JIS 6等級耐水形の防水性を備えた。さらに除湿素子を装備し、環境変化で発生するドームカバーのくもりを抑制している。また、メガピクセル用高解像度2.8倍バリフォーカルレンズを標準搭載している。その他の機能はDG-NP502と同じ。
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