NECソフト(東京都江東区)は21日、カメラで撮影した人物の特徴をリアルタイムに分析し、その人物の性別・年齢層を自動的に推定する性別・年齢層自動推定システムの最新版「FieldAnalyst(フィールドアナリスト)Ver2.0」を来る31日より販売開始すると発表した。
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「FieldAnalyst」は、定点カメラによる映像から人物を検出し、その顔画像をもとに性別と年齢層を自動的に推定して計測結果を出力するシステム。「FieldAnalyst」を活用することで、従来の人手による調査方法で課題となっていた「判断基準が一定でない」、「集計に時間がかかる」などの問題を解決することが可能という。なお、「FieldAnalyst」は、個人情報やプライバシー権、肖像権に配慮し、推定に使用した画像を記録媒体上に蓄積しないという。
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「FieldAnalyst」は昨年の発売以来、大型商業施設やショッピングセンター、イベントホールなどで客層分析のツールとして使用されてきたが、今回のVer2.0は以下の機能強化を実施した。 (1)人物検出機能の強化 人物検出機能に、従来の顔検出方式に加えて上体検出方式を追加した。この方式では、人物の上体部分を検出することでカメラに顔が映らない横向きや後向きの人物も検出することができる。さらに、従来の顔検出方式と組み合わせることで、人物検出の性能が大幅に向上し、計測データの信頼性を高めた。
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(2)客層別来場者数の把握 上体を検出した人物は来場者数として計測し、さらに顔も検出した人物についてはその客層(性別年齢層)も推定する。これによりカメラを追加することなく同一の設備で、来場者の人数と属性を同時に計測することが可能になった。たとえば、中小規模の商業施設で総来場者数と客層、客層別の来場者数などを把握することができる。
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(3)Web閲覧機能の追加 従来の専用ビューアソフトをインストールすることなく、ネットワークを通じてブラウザで集計データを参照することが可能となった。これにより、本社・本部から各店舗の来店状況確認が可能となった。また、客層データをPOSデータやハウスカードデータなどと連携させ、より多角的な分析に活用することができる。たとえば、本社で開催されるマーケティング会議や店長会議などの場で各店舗の客層の比較・分析を行うといったコミュニケーションツールとしての有効活用が期待される。
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「FieldAnalyst Ver2.0」の価格は200万円(1ライセンス)から。NECソフトでは、今後3年間に関連サービスを含めて16億円の売上を見込んでいる。
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なお、NECソフトは「FieldAnalyst Ver2.0」を11月11日~13日に開催されるiEXPO2008(東京国際フォーラム・展示ホール/Bブロック)に出展する。
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