三菱電機インフォメーションテクノロジー(東京都港区)は10日、ネットワークカメラ用録画・配信サーバ「ネカ録」に次世代動画圧縮技術H.264/AVC(注:ITU-T=国際電気通信連合=およびISO=国際標準化機構=における動画圧縮規格)トランスコーダーを搭載し、画像容量を最高6分の1(注:同社従来比=JPEG比=。圧縮環境などによって圧縮率は変わる)に圧縮可能な新機種「NS-3100AVC」を追加して7月15日から発売すると発表した。
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カメラ接続台数は32台で、画像保存時間は約3万時間(注:H.264変換後、320×240ドット(4KB)、カメラ1台、2コマ/秒録画時)。内蔵HDDは2TB(ミラーリング構成で1TB)、販売目標は年間300台。価格はオープン。
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近年、金融機関やデータセンターなどで、録画保管の長期間化やセンターで画像を集中保管するシステムが求められているが、これらのシステムの構築・運用コストに大きな影響を与えるのは画像の容量。画像の容量が小さくなれば、録画に必要なハードディスク容量やネットワーク帯域およびセンター側のストレージ容量やテープ本数などを削減することができる。
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新製品は、次世代動画圧縮技術H.264/AVCトランスコーダーを搭載することで画像容量を最高6分の1に圧縮し、長期間保管やセンター集中保管の要望に応えることができる。
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新製品の主な特長は次のとおり。 (1)次世代動画圧縮技術H.264/AVCトランスコーダー搭載 H.264/AVCは、「ワンセグ」や「ブルーレイディスク」などで標準動画形式として採用されているが、新製品はJPEGからH.264/AVCへ変換するトランスコーダーを搭載し、高画質を保ったままで画像容量を最高6分の1に圧縮する。
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(2)H.264/AVCへのバックグラウンド自動変換で長時間録画保存 新製品にに保存したJPEG画像(保存領域約100GB)は、バックグラウンド処理で自動的にH.264/AVC画像(保存領域約900GB)へ変換する。画像保存時間が同社最大容量機種NS-4000(4TB)と比べて25%(注:JPEGで15KBの画像がH.264/AVCで4KBに圧縮された場合)向上した。
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(3)既設のカメラや低価格なネットワークカメラの使用可能 様々なメーカーのネットワークカメラ(注:解像度(横×縦)が320×240、640×480、1280×960のネットワークカメラが対象)も、「ネットワークアダプター」を介したアナログカメラも録画できる。録画情報はH.264/AVCに変換する。そのため新たにカメラを導入する必要がなく、既設のカメラを有効活用し、より長期間録画できる。
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