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乾燥した指、濡れた指に対して認識性能が向上、非接触でも指紋を検出/世界初の「指内部特性検出型」光学指紋センサーを開発
   三菱電機は、セキュリティを目的とした指紋照合装置のセンサー部として、指組織内部の指紋情報を検出する世界初の方式による「指内部特性検出型」光学指紋センサーを開発した。このセンサーを応用することにより、指紋照合装置の認識率向上が期待できるとともに、非接触で指紋を検出できる特性を活かした製品も実現可能となる。この成果は、応用物理学会学術講演会(8月30日~9月2日、福岡大学)で8月31日に発表する予定である。
   指紋照合装置の認識性能向上のためには、人の指から指紋画像を検出する光学センサー部の高性能化が不可欠で、従来の光学指紋センサーは、指を置くプリズムなどの透明体と皮膚表面との接触の有無を可視化することで指紋の凹凸画像を検出していた。しかし、指表面の湿り気が接触の度合いに影響するため、乾燥した指や濡れた指に対しては指紋の凹凸が不鮮明な画像が検出されてしまうという問題があった。
   人の指組織は、表面から表皮、真皮、皮下組織で構成されており、指紋は真皮の形状を反映した表皮の凹凸形状となっている。大阪大学医学部、春名正光教授の協力により、人の指紋部分において表皮から真皮に至る指組織内部に指紋の凹凸に対応した光の透過率変化が存在することを発見、この指組織内部に存在する指紋の凹凸に対応した真皮の光透過率変化を光学的に検出する新方式を採用した「指内部特性検出型」光学指紋センサーを開発したもの。
このセンサーでは指の爪側から光を照射し、指内部を透過した光パターンを指の指紋側に置くカメラで撮像する。これにより指表面の湿り気に影響されず、また、従来できなかった非接触での指紋画像の検出も可能となった。
   主な特長は次のとおり。
   1.非接触でも指紋画像を検出
指を透過した光を撮像する方式であるため、従来と同様に指置き面に指を押しつける接触での検出だけでなく、非接触でも指紋画像の検出ができる。
   2.乾燥した指、濡れた指に対して認識性能が向上
指組織内部の光の透過率変化を検出する方式であるため、指表面の湿り気具合に影響されない。そのため、従来のセンサーでは検出困難であった乾燥した指や濡れた指に対しての認識性能向上が期待できる。


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