富士通ネットワークソリューションズ(通称FNETS、神奈川県川崎市)は、5日から港湾や空港、工場などでリアルタイムに侵入者を検 知し自動追尾が可能な「侵入監視システム」を機能強化した新製品を販売開始した。販売価格は285万円より(税別、カメラ、ホストPC、録画装置などの周辺機器を除く)。3年間で200システムを販売する計画。
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本システムは、富士通研究所(神奈川県川崎市)が開発した動画像における動き追尾技術をベースにFNETSが自動追尾アプリケーションを搭載し高度な侵入検知と動画像追跡処理を実現したもの。FNETSは、官公庁・自治体、通信事業者、企業などに対しICTインフラをはじめとするネットワーク構築、特にセキュリティ全般のソリューションを提供しているが、今回はその中でフィジカルセキュリティの一つとして従来から提供している「侵入監視システム」の強化となる。
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本システムの概要は、リアルタイム動画像処理ボードを応用した画像監視システムで、監視者の目に代わる役目をする「自動追尾」、1台のカメラで全方位の監視が可能な「オートパン監視」、人と木々の揺れなどの自然界の動きとを識別する「誤検知の抑制」などにより、特に立入危険区域などで高度な監視を行うことが可能なシステムである。
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今回、富士通研究所の開発した従来比約2倍の処理性能を持つ新たな動き追尾処理技術を採用することで、追尾処理のスピードが従来の2倍まで設定可能となり、追尾性能のさらなる向上を実現した。また、FNETSはこれまでニーズの高かった「ターゲット再検知機能」と「マニュアルロックオン機能」を新たに開発・強化し、ターゲットの見逃しを低減した、より精度の高い侵入監視システムを提供する。
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本システムの新機能とメリットは次のとおり。(1)ターゲット再検知機能:ターゲットが遮蔽物などに一時的に隠れた場合、一定時間、ターゲットの再検知を試みる機能。メリットは、電柱や木の陰に隠れたターゲットの見逃しを低減する。 (2)マニュアルロックオン機能:カメラ映像をリアルタイムに見ながらマウス操作で追尾するターゲットを指定する機能。メリットは、監視中、追尾中にも任意のターゲットに対する追尾指定が可能となり、監視運用者のニーズにマッチする監視運用が可能になる。
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用途は、(1)港、空港などでの車両・人物などの監視、(2)工場、ダム、倉庫、プラント、発電所、研究所、学校、工事現場、不法投棄場所などの管理区域の監視、(3)監視目的以外で、自動追尾機能をエンターテイメントとして活用するアミュー ズメント施設など。
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