沖電気工業は17日、モバイル機器向けにアイリス(虹彩)認証を世界で初めてミドルウェア(OS上で動作しアプリケーションソフトウェアに対してOSよりも具体的な機能を提供するソフトウェア)として実用化した「モバイル機器向けアイリス認証ミドルウェアVer1.0」を17日より販売開始すると発表した。
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本商品は、モバイル機器のカメラによって利用者を高精度に認識する「携帯アイリス認識技術」の導入に必要な機能を一体化したミドルウェアで、さまざまなモバイル機器用OS上で動作し、他者による不正利用を防止する。
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現在、携帯電話やPDAなどのモバイル機器は高機能化に伴い利用シーンも大きく広がりつつある。例えば、携帯電話によるインターネットショッピング、電子決済、あるいは業務目的での携帯メールの利用が増えている。このような状況において、モバイル機器に対する一層のセキュリティ対策が求められている。特にモバイル機器は盗難や紛失の危険性が高いため、利用者を厳密に識別して他者の悪用を防ぐ仕組みが必要となっている。
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現状は、盗難や紛失があった場合、リモートでセキュリティロックを行い、後でパスワード認証によりセキュリティロックを解除することが一般的だが、パスワードは類推で破られるリスクがあるなど十分な対策とはいえない。またモバイル機器の業務での使用の場合、守るべき情報の重要性を考慮するとセキュリティへの要求はますます高まっている。
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本商品を組み込んだモバイル機器は、利用者をアイリス認識によりFAR(間違えて他人を受け入れてしまう確率):1/100,000以下という高精度で認証するため、盗難・紛失時などの他者による不正使用が防止できる。またモバイル機器で社外から社内業務システムにリモートアクセスする際の利用者認証や、モバイル機器を用いた高額電子決済時の利用者認証などでも安心・安全に利用できる。
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本商品は移植しやすいソフトウェアで構成されているため、モバイル機器だけではなく、利用者認証が必要な組み込み機器などでも利用可能となっている。同社は、本商品を携帯電話キャリア、モバイル機器/組み込み機器のメーカーおよび同種機器を使用するシステムインテグレーターなどに積極的に販売していくとしている。
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同社は、本商品を利用したアイリス認証システムを「ワイヤレスジャパン2007」(7月18日~20日、東京ビッグサイトで開催)に出展する。
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※カメラ付き携帯電話での利用イメージ
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