松下電工は3月1日、オフィスビルや工場、大学などにおいて既存のネットワークが活用でき、運用後のシステム変更が容易で、ID管理に優れた入退室管理を実現する「統合型セキュリティシステムeX-SG」を12月1日から発売すると発表した。価格は、オープン価格。販売目標は、出荷価格ベースで75億円/年(2010年度)。
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主な特長は次のとおり。 (1)既存ネットワークの活用で運用に合わせた多拠点管理が可能 企業の営業所やチェーンストアの多店舗、工場の多棟管理など複数の点在する拠点(建物、事務所など)のセキュリティレベルを同レベルに保つには、各地の管理者の育成や運用のアセスメントなど管理に多大な労力を要するが、本システムはイントラネットなど既存のネットワークを活用して予算に応じた段階的な拠点接続をオンラインで実行できる一元管理システムを実現した。 全拠点のID管理を本社から一括で行えるので、全社セキュリティベルの均質な維持管理が少人数で可能。また、システムを停止させずに拠点接続できるので、休日・夜間ではなく平日の作業が可能となり、調整期間中の警備員の確保も不要となる。
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(2)ゲート(扉)の追加・変更がオンラインで可能 建物内のレイアウト変更などに伴うゲート(扉)の追加や場所の移動は頻繁に発生するもので、1つのゲートの追加・変更を実施するためにシステム全体や一部を停止させることになることがあるが、本システムはシステムが稼動(オンライン)状態を保ちながら1ゲート単位で追加・変更が対応できる。これにより平日工事が可能となり、工事期間が短縮、該当工事以外の人員確保(警備員など)が不要になる。
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(3)ID管理をより高める他システム連携 内部統制強化の社会情勢から社員のID管理は非常にシビアになっており、人事異動や新規採用、紛失などによるカードの再発行などセキュリティレベルを維持する為のID管理業務は増えるばかりであるが、本システムでは人事システムなど他システムとの連携が容易に行えるようにデータベース(DB)を構築した。 例えば人事システムとの連携では、人事システムから部署異動などの変更情報を定期的に自動で取り込むことで、システム全体に反映させることができる。そして、このカード変更作業は作業者による手入力ではなく、システム間の連携により自動的に行われるので、運用管理者の業務の大幅な省力化を図りながら、より高いセキュリティが確保できる。 同様にテナントビルでは、ビル本体、テナントともに本システムを採用すると、DBの連携によりテナント側で登録・抹消したカード情報を自動的にビル本体のシステムに反映させることができるので双方の管理の省力化につながる。
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(4)様々なID認証に対応 入退室管理システムの汎用化に伴い、様々な認証方式への対応を求められているが、本システムでは次のようなID認証に対応可能。 ○さまざまな非接触ICカードへの対応 ・Suicaカード ・Edyカード ・FCFフォーマットカード ・お客独自フォーマットカード(別途確認・打ち合わせが必要) ・松下電工独自フォーマットカード ○携帯電話への対応 本システムは、Edyカードへの対応が可能で、「おサイフケータイ」による入退室管理が可能。また「χsmart(カイス マート)サービス」を利用した携帯電話による入退室管理も可能。 ○バイオメトリクス(生体認証)への対応 本システムは、指紋や虹彩といった各個人固有の特徴を元にしたバイオメトリクスにも対応できる。カードとの併用も可能で、履歴もカード情報などとともに、個人ごとに一元管理が可能。
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