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NECが顔検出/顔照合エンジン「NeoFace Ver2.4」を発売

NECは、このほど顔認証技術を活用した製品・システムを開発するための基盤ソフトである顔検出/顔照合エンジン「NeoFace」について、業界最高速レベルの1秒間で100万人の顔データとの照合が可能な「NeoFace Ver2.4」を製品化し、3月2日から販売活動を開始した。あわせて、ソフト開発会社のグッドフェローズ(本社:東京都武蔵野市)と「NeoFace」を活用した製品開発・販売で協業することにした。第一弾として、グッドフェローズ社では、顔認証で扉の開閉管理を行なうオフィス用キャビネット「フェイスキーキャビネット」、および顔認証で時刻を登録する出退勤管理システム「NeoFace朝顔」を製品化した。顔認証技術を活用したオフィス用キャビネットは業界初。
NECおよびグッドフェローズ社の新製品の希望小売価格および出荷開始時期は次のとおり。
▽NeoFace Ver2.4
・希望小売価格(税別):250万円~
・出荷開始時期:5月
▽フェイスキーキャビネット
・希望小売価格(税別):296万円(24扉の場合)
・出荷開始時期:4月3日
▽NeoFace朝顔
・希望小売価格(税別):68万円~
・出荷開始時期:3月6日
NECでは、「NeoFace」について、今後3年間で5,000ライセンスの販売を見込んでいる。また、グッドフェローズ社では、「フェイスキーキャビネット」について今後3年間で300セット、「NeoFace朝顔」について今後3年間で600セットの販売を見込んでおります。
なお、主な取り組み内容は次のとおり
(1)業界最高速レベルの顔照合エンジンを開発
従来版の「NeoFace」では、1秒間で40万人の顔データとの照合が可能だったが、今回、業界最高速レベルの1秒間で100万人の顔データとの照合が可能な「NeoFace Ver2.4」を製品化する。顔の部分領域ごとにあらかじめ個人の違いが出やすい箇所を定義し、個人を識別するための情報量を削減することで、従来の照合精度を保持しつつ照合の高速化を実現している。
新製品を活用することで、照合用のサーバ台数を削減することが可能であり、出入国管理システムなど顔認証を活用した大規模システムを経済的に構築することができる。
(2)グッドフェローズ社と「NeoFace」を活用した製品開発・販売で協業
NECが「NeoFace」をグッドフェローズ社に供給し、グッドフェローズ社が「NeoFace」を組み込んだ製品を開発・販売する。第一弾として、グッドフェローズ社では、「NeoFace」を組み込んだ以下の2製品を開発・販売する。
1)顔認証で扉の開閉管理を行なうオフィス用キャビネット「フェイスキーキャビネット」
事前に登録した顔データを鍵としてキャビネットの扉の開閉管理を行なうとともに、利用者のすべての操作履歴を顔画像とあわせて記録する。これにより、不正利用者を容易に特定することが可能であり、オフィス内の重要書類や機密データの流出を防止することができる。また、非接触ICカードや磁気カード、暗証番号と組み合わせることで、セキュリティをより強化した運用も可能としている。
なお、顧客ファイルなど重要書類の貸出・返却を管理する物品管理モードと、私物の預入・取出を管理するスペース管理モードの2種のモードを設定することが可能であり、集中制御ユニット1台で49扉まで管理することができる。
2)顔認証で時刻を登録する出退勤管理システム「NeoFace朝顔」
タッチパネル画面の出勤・退勤・外出・戻りなどのボタンを押すと、USBカメラで顔画像を撮影し、データベース内の顔データと照合して本人を認証、時刻を登録する。これにより本人以外による代理登録を防止することができる。また、月々のタイムカード作成や出退勤表への転記などの作業が不要となるため、出退勤データの集計や帳票出力を容易かつ短時間に行なうことができる。
グッドフェローズ社では今後、「NeoFace」を活用して、顔画像入りのチケットを印刷する「チケット発行システム」や、顧客が名乗る前に顧客情報を把握してスムーズな接客を可能とする「フロント受付支援システム」などの製品化についても検討する。
なお、「NeoFace」は02年から販売を開始しており、東京電機大学の入館管理システムや香港特別行政区の出入国管理システムなどでの採用実績を有している。また、NEC独自の顔認証技術により、(1)表情が異なる顔や正面を向いていない顔の画像でも検出できる、(2)取り込んだ画像に複数の顔が含まれていても検出処理時間が変動しない、(3)顔の一部分が隠れている状況やサングラスをかけている状態でも見えている顔の部分で照合できるなどの特長を持っている。
近年、セキュリティ対策のひとつとしてバイオメトリクス認証が注目されており、特に顔認証については非接触で利用者の負担が少なく、顔画像とあわせた履歴管理や監視が可能であることから、今後の利用拡大が見込まれている。NECでは、こうした市場ニーズに応えるため、今後も「NeoFace」の強化や販売パートナー企業の開拓を推進していく。


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