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大日本印刷が非接触ICカードを使ったオフィスセキュリティシステムのパッケージ販売を開始

大日本印刷は、非接触ICカード、入退室管理システム、デジタル監視カメラ、PCセキュリティソフトなどを組み合せたオフィスセキュリティシステムのパッケージ販売を今月24日から開始する。07年3月までに120セット、5億円の売上げを見込んでいる。
個人情報などの漏えい事件が相次ぐ中、現在、多くの企業や団体が情報管理体制の強化を求められている。しかし、企業のセキュリティ担当者には「どのようなシステムを導入すれば良いかわからない」といった悩みがあり、また導入コストや準備期間の長さが導入への障害となるケースがあった。同社は、これまで400社を超える企業・団体に社員証、職員証、学生証などのICカードを納入してきたが、今回、このノウハウを活かし高機能かつ低価格・短納期で導入可能なパッケージシステムを開発し、販売を開始することにしたもの。
本パッケージは、導入企業が求めるセキュリティレベルや予算に応じて4種類のシステムを用意。4種類のシステムすべてがオフィスセキュリティのスタンダードを目指す企業連合 「 SSFC(Shared Security Formats Cooperation)」が策定したICカードデータフォーマットに準拠しており拡張性にも優れている。
本パッケージの概要は次のとおり。
(1)パック1【非接触ICカード(FeliCa)+入退室管理システム】
非接触ICカードと入退室管理システムにより、部外者によるオフィスへの不正侵入を防止するシステム。扉に電気錠とICカードリーダを取り付け、従業員一人一人は、ICカードを利用して入退室する。この入退室管理システムは、LAN接続されたPCからリアルタイムに入退室状況を確認することが出来る。※参考価格:非接触ICカード100枚、入退室管理システム1ドア分で200万円。
(2)パック2【パック1+デジタル監視カメラ】
パック1にデジタル監視カメラを追加したシステム。入退室時の映像を撮影するカメラを設置し、万一の情報漏えい事故の際、追跡調査が可能。通常の監視カメラシステムは時系列で映像が記録されるため調査に多くの時間を要するが、本システムはICカードから読み取った社員番号をインデックスとして記録・管理するため効率的な調査が可能。※参考価格:非接触ICカード100枚、入退室管理システム1ドア分、デジタル監視カメラ1ドア分で285万円。
(3)パック3【パック2+PCセキュリティソフト + ICカードリーダ】※同社推奨システム
パック2に、同社オリジナルのPCセキュリティソフト「エンドポイントセーバー」とICカードリーダライタを追加したシステム。エンドポイントセーバーは、PC起動時にICカードを必要とするソフトウェアであり、あらかじめ登録された従業員以外はPCを利用できなくなる。また離席時などにICカードリーダからICカードを取り外すと瞬時に画面表示を停止し、キーボードやマウスからの操作を受け付けなくなる。再度、利用者本人のICカードをセットし、正しいPIN(暗証番号)を入力することで直前の画面に復帰する。これによって第三者による不正な情報閲覧、情報持ち出しを防止する。※参考価格:非接触ICカード100枚、入退室管理システム1ドア分、デジタル監視カメラ1ドア分、PCセキュリティソフト10ライセンス、ICカードリーダライタ10台で290万円。
(4)パック4【パック3+ICカード即時発行機】※同社推奨システム
パック3にICカード即時発行機を追加したシステム。この発行機は、カード表裏へのフルカラー印刷と、ICチップへのデータ書込みを同時に行う。カード紛失時の対応や新入社員、パート、アルバイトの追加発行時など少量の発行に有効。※参考価格:非接触ICカード100枚、入退室管理システム1ドア分、デジタル監視カメラ1ドア分、PCセキュリティソフト10ライセンス、ICカードリーダライタ10台、ICカード即時発行機1台で570万円。
※パック1~パック4ともに、ICカード枚数、各種機器類の台数等の追加が可能。
本パッケージの特長は次のとおり。
(1)高機能
企業の情報漏えい事件の原因は、PCなどの盗難・紛失・置き忘れ、内部犯行による情報の不正流出などで、全体の約7割を占めると言われている。推奨システムであるパック3とパック4は、こうした漏えい事件の防止に最適。
(2)短納期・低価格
通常、ICカードを使ったセキュリティシステムを導入する場合、システム検討、機器選定、カード製作などで最低6ヶ月程度の準備期間が必要だが、本パッケージは発注後、約2ヶ月間で導入が可能。また、導入企業がカードや機器を個別に購入した場合と比較して30%程度割安。
(3)高い拡張性
本パッケージで使用するICカードと機器は、ICカードを使ったSSFCが策定したデータフォーマットに準拠しているので、今後、SSFC参加企業から販売が予定されているオフィス家具やOA機器と連携させた、より高度なセキュリティシステムを段階的に構築することが可能。
【参考】
1.SSFCについて
これまで社員証などの用途で導入されるICカードには、複数のメーカーが共有できるデータフォーマットがなかった。このためゲートシステムで使用するICカード、パソコンの起動制御に使用するICカードなど、それぞれが独自仕様となり、一人の社員が複数のICカードを持たざるを得ないケースがあった。
SSFC設立の目的は、社員証ICカードなどにおいて複数のメーカーが共有できるデータフォーマットを策定し、このフォーマットに対応した各種セキュリティ関連機器(ゲートシステムなど)、OA機器(プリンタ、複写機など)、オフィス什器(ロッカーなど)などを製品化するというもの。これによりオフィス内において、各種機器を1枚の社員証ICカードで利用できるようになる。また、これらを連携させた、より高度な企業内情報セキュリティシステムの構築も可能となる。
2.SSFCが目指す高セキュリティ・オフィス環境について
SSFCフォーマットに対応したICカード、セキュリティ関連機器、OA機器、オフィス什器を組み合わせて導入することにより、1枚の社員証ICカードで、オフィスにおけるシームレスで使い勝手の良いセキュリティ・オフィス環境を構築できる。
サーバへのアクセスや複写機の利用といった社員の行動履歴情報と、ICカード内の社員番号、監視カメラによる映像などを関連付けて保存することにより、行動履歴情報の信頼性が向上する。
監視カメラが保存する画像データには社員番号などの情報が埋め込まれるとともに、社員番号などをインデックスキーとして検索表示することが可能となるため、効率の良い監査と、確実なデータ保存が可能となる。
まず、社員証ICカードとゲートシステムによる入退室管理を行い、その後、本フォーマットに対応した複写機を導入するなど予算や重要度に合わせて順次、情報セ
キュリティ体制を強化していくことができる。


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