デンソー(愛知県刈谷市)は、車両に不正に侵入した人物の写真を撮影し、その画像をユーザーに通報するリモートセキュリティシステムをトヨタ自動車と共同で開発し、トヨタレクサスGSに搭載した。 |
リモートセキュリティシステムは、ドアのこじ開けなどの車両への不正侵入を検知すると、ホーンやハザードランプなどにより警報する従来のセキュリティシステムに同期して、セキュリティシステムが警報すると車室内を撮影し、車両位置と時間情報とともに情報センター(G-BOOKセンター)に撮影画像を送信する。情報センターは異常発生と画像にアクセスできるURLをドライバーの携帯電話やパソコンに通知する。ユーザーは必要に応じ携帯電話やパソコンから異常発生時に撮影された画像を確認することが出来る。 |
デンソーは、このリモートセキュリティシステム用にリモートセキュリティECUとセキュリティカメラを新しく開発するとともに、データ通信モジュールを改良した。 |
リモートセキュリティECUは、不正侵入の検知情報にもとづきリモートセキュリティカメラを制御し、車両特有の様々な環境下で画像を撮影する。デンソーは、リモートセキュリティECUとリモートセキュリティカメラ用に耐環境性に優れた車載用の専用デバイスを開発した。 |
データ通信モジュールは、リモートセキュリティシステムと連動し、リモートセキュリティカメラで撮影した画像や車両の位置により不正侵入を情報センタに通報するだけでなく、エアバッグシステムと連動し、エアバッグの作動した情報を情報センタに送り、事故を通報するなど車両と情報センタとの間の高速インターネット通信を可能としている。デンソーは、より多くの情報をより早く送受信するため、データ通信モジュールの通信速度を大幅に向上させた。 |
リモートセキュリティシステムの開発には、デンソーがこれまでボディエレクトロニクスや通信の分野で培ってきた技術と経験が活かされている。 |