NECソフト(本社:東京都江東区)は6日、従来の指紋認証機能、顔認証機能に虹彩認証機能を追加した複合認証入退室管理システム「BiodePass」を、同日より販売開始すると発表した。今回の追加により、生体認証(バイオメトリクス)の選択が柔軟になるとともに、それぞれの生体認証の特長を生かした幅広いニーズに対応することができるようになった。 |
今年4月1日から個人情報保護法が全面施行されたことに伴い、個人情報保護に対する社会的関心や意識が急速に高まっているが、入退室については従来、サーバルームなどがセキュリティ・エリアと位置付けられ、入退室が厳密に管理されていた。しかしながら最近は、個人情報を数多く扱うオペレーションルーム、コールセンター、一般事務フロアにいたるすべてのエリアに対して、より厳しい管理規制が求められるようになってきている。 |
このような状況のなか、高セキュリティと使い勝手の良さを両立したいという要望が多くの企業からあがっており、これらのニーズに応える製品が「BiodePass」だとNECソフトは説明している。 |
「BiodePass」は、人の身体的特徴を鍵とする生体認証を活用した複合認証入退室管理システムで、指紋、顔、虹彩はいずれも万人不同であるため確実で強固な本人認証を可能とし、身体そのものが認証キーとなるためカードなどの媒体を必要とせず使いやすさを実現している。 |
認証エンジンは、NECが独自開発した指紋認証システム「FingerThroughII」および顔検出/照合エンジン「NeoFace」と、認証速度が速いシーベル(東京・板橋区、丹羽和則社長)の虹彩認証システム「IrisAccess3000」を使用している。また、短期間でシステム構築をすることが可能で、利用者の登録・変更・削除はパソコンで行うことができる。 |
今回の最新版で追加した主な機能は次のとおり。 |
1)基本機能として、指紋認証や顔認証に加え、虹彩認証を選ぶことができるようにした。3つの認証方式を独立に利用できるほか、セキュリティレベルに合わせて最大2つの方式を自由に組み合わせ、簡単に複合利用をすることができる。複合利用では、どちらか一方で認証する場合と、両方で認証する場合を設定できる。 |
2)オプション機能として、「高機能カメラ監視システム」との連携を可能とした。「高機能カメラ監視システム」は、高圧縮画像記録方式を採用しており、画像伝送時の回線の負荷軽減と記録画像の容量軽減を実現する。さらに、統合管理されたコンソール(操作卓)による監視画像とジャーナル(更新記録)の一元監視を行うことができる。 |
「BiodePass」の価格は、ハードウェア込みで1セット1百万円(税別)から。同社では、今後3年間に100セットの販売と、SIおよび保守を含めて約5億円の売上を見込んでいる。 |
なお、同社では、「BiodePass」を、8日から10日までの3日間開催の、「NETWORLD+INTEROP TOKYO2005」(幕張メッセ)に出展す |
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