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富士通が認識速度を約1.5倍に高めた指紋センサデバイスを発売
   富士通は、接触時に温度などの外部環境に左右されにくく、小型化が可能な静電容量方式スウィープ型(*1)指紋センサにおいて、指紋画像のデータ転送速度を約1.5倍(従来比)に高めた新製品「MBF310」を開発し、7月7日より販売活動を開始した。販売価格は3,000円。販売目標は月に20万個。
   同社は、昨年から静電容量方式スウィープ型を指紋センサに採用し、「MBF300」として提供してきたが、新製品は、指でセンサ面をなぞる(スウィープ)際に、センサ面の複数の認識ラインで読み取ったデータを、CPUが円滑処理するタイミングと同期させる「FIFO(*2)」機能を採用し、それに合わせて周辺回路を最適化したことにより、データ転送速度を従来の約1.5倍に高めている。そのため、携帯電話やPDAなどのセットメーカは、同製品を組み込むことで、素早く本人確認ができる情報機器を作れる。
   また、今回、認識ラインを従来の32ラインから8ラインに変更したことにより、センサエリアを10.9×0.5mmに小さくすることができた。(従来は、12.8×1.6mm)
   同社は今後、モバイル機器をはじめとして、デジタルAV機器、各種ロボット製品、自動車関連製品など、さまざまな分野での適用を進めていくことにしている。
   「MBF310」の主な仕様は次のとおり。
○プロセス=0.35マイクロメートルCMOSテクノロジ
○センサエリア部=(218×8センサアレイ、50マイクロメートルピッチ)
○解像=500dpi
○ADコンバータ=8ビット
○インターフェイス=8ビットCPUデータバス、SPI(*3)
○「FIFO」メモリ容=2キロバイト
○電源電圧=2.7V~3.6V
○消費電流=12ミリアンペアTyp.(最大動作時)
○パッケージ=プラスチックFBGA43(*4)ピン
○パッケージサイズ=16.1mm×6.5mm×1.19mm
   (*1)静電容量方式スウィープ型:
富士通開発の技術で、指紋の凹凸により異なる電荷量を明暗情報に変換して指紋画像を読み取る方式を静電容量方式という。細長いセンサ上で、指をスライドさせることにより、スキャナのように取得した指紋画像を取り込む方式をスウィープ型という。
   (*2)FIFO(First In First Out):
データを一時的にメモリにためて、入力順にデータを読み出すことで、CPUの処理が過負荷にならないようにデータの読み出しタイミングを同期させる機能。
   (*3)SPI(Serial-Peripheral-Interface):
1本(片方向)または、2本(双方向)のデータ線で接続する技術。
   (*4)FBGA(Fine-pitch Ball Grid Array):
ボール端子間隔が0.8mm以下の表面実装パッケージの一種。
   ◆問い合わせ先
電子デバイス営業本部マーケティング統括部第五マーケティング部(電話:03-5322-3383=直通)


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