昨年10月、埼玉県川越市脇田新町の市道でスーパーの社員2人が乗用車でひかれ部長の高梨真一さん(当時48)が死亡した事件で、殺人罪などに問われた同市新宿町5の建設業、塚野昭司被告(38)の判決公判が28日、さいたま地裁であり、福崎伸一郎裁判長は求刑通り懲役20年を言い渡した。 |
福崎裁判長は殺害の動機について、祖母がスーパーで万引きをして店員に取り押さえられ軽い怪我をしたことを口実にスーパーから補償金を脅し取ろうとしたが、高梨さんに毅然とした態度で断られたためと認定した。暴力団組員を装った塚野被告の不当な要求に、高梨さんは丁寧に対応したとし、直後に乗用車で殺害した塚野被告の犯行を残忍・凶暴というほかないと述べた。 |
判決などによると、塚野被告は昨年9月27日からスーパーの店長らに暴力団組員を装って金を要求。同年10月2日夜にスーパー近くの飲食店で話し合いをしたが高梨さんらに断られ、店を出た直後に高梨さんと店長を時速60キロで背後から乗用車ではね、高梨さんを殺害し店長に3週間のけがを負わせた。 |